2019.01.08

ドウェイン・ウェイドと同期入団のユドニス・ハズレムも今季限りで現役引退へ

キャリア16シーズン目の今季終了後、ハズレムは現役生活に終止符を打つこととなる[写真]=Getty Images
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ウェイドと共に3度の優勝すべてに貢献してきたハードワーカー

 今季でキャリア16シーズン目をプレーするマイアミ・ヒートのユドニス・ハズレムが、今季限りで現役引退する意向のようだ。2003年にヒートへ入団した同期、ドウェイン・ウェイドと共に、今季をラストシーズンにすることを決めたという。

 1月3日(現地時間2日)に現地メディア『Basketball Insiders』へ掲載された記事の中で、38歳のハズレムは「僕も今季で終えようと思う。僕にはもう、バスケットボールのコートでやり残したことはないからね」と語っていた。

チームの輪の中心に入ってチームメートたちを鼓舞するハズレム(中央)[写真]=Getty Images

 03年ドラフト1巡目5位指名のウェイドは、ヒートのエースとして長年活躍してきた。一方のハズレムは、ドラフト外ながら03年8月にフリーエージェント(FA)としてヒートと契約。ルーキーシーズンから75試合(うち先発は24試合)に出場し、平均23.9分7.3得点6.3リバウンドを残し、オールルーキーセカンドチームに選出。

 04年夏にシャックことシャキール・オニール(元ロサンゼルス・レイカーズほか)がトレードで加入すると、ハズレムはヒートの先発パワーフォワードに定着。リバウンドやスクリーン、ディフェンスといった地味な仕事を黙々とこなし、オフェンスではリング下とミドルレンジジャンパーを駆使してシャックと抜群の相性の良さを見せた。

 06年にはウェイドやシャックらと共にフランチャイズ史上初の優勝に貢献。07-08シーズンにはキャリアベストとなる平均12.0得点に9.0リバウンドをマーク。09-10シーズン以降は主にベンチスタートとなるも、12、13年にはレブロン・ジェームズ(現レイカーズ)やクリス・ボッシュ(現未所属)といった実力者たちと共に2連覇に貢献してきた。

ヒートが成し遂げた3度の優勝すべてに貢献してきたのはウェイド(右)とハズレム(左)だけだ[写真]=Getty Images

ヒート一筋16シーズンで、フランチャイズ史上最多のリバウンド記録を保持

 ハズレムは今季を含めた直近4シーズン、いずれも出場40試合未満で、プレータイムも平均10分以下と限定的な役割だった。それでも、ベテランならではのリーダーシップを発揮し、ヒートに不可欠なロールプレーヤーとして活躍。ハズレムは自身のキャリアについてこう口にしている。

 「今では多くの選手たちが所属先を変え、チームを変える。このリーグでプレーしている多くの選手たちは、チームへの忠誠心を失ってしまったのかもしれない。でも僕は、キャリアをとおしてヒートという組織でプレーしてきたと言うことができる。そして僕は、このチームでただプレーしてきただけじゃない。個人としてもチームとしても成功を収めてきたんだ」。

 1月7日(同6日)終了時点で、ハズレムは847試合(うち先発は498試合)に出場し、キャリア平均25.3分7.7得点6.7リバウンド。プレーオフには147試合(うち先発は84試合)に出場して平均21.7分5.7得点5.6リバウンドを残しているものの、これらは決してスター選手と呼べるような成績とは言えない。

 それでも、16シーズンという長い間、ヒート一筋でプレーしてきたハズレムは、ロールプレーヤーとして3度のチャンピオンリングを獲得。さらに、ハズレムはヒートというフランチャイズにおいて、通算リバウンド数(5,716本)で歴代1位、通算出場試合(847試合)と出場時間(2万1,458分)はウェイドに次ぐ2位という、すばらしい実績を残してきた。ドラフト外でほぼ無名なビッグマンとしてNBAキャリアをスタートさせたハズレムは、自らの努力とハードワーク、そして献身的なプレーによって、見事なキャリアを構築させてきたのである。

 今季の残り試合でも、ハズレムが長時間プレーする機会はないかもしれない。だからこそ、短い出番の中で最大限のパフォーマンスを発揮する大ベテランが見せる最後のハードワークをぜひとも見ていただきたい。

ハズレムは今季、ここまで3試合のみの出場と限定的。それでもチームに不可欠な選手として存在感を見せている[写真]=Getty Images

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