2019.04.30
4月24日(現地時間23日)、オクラホマシティ・サンダー(1勝3敗)とポートランド・トレイルブレイザーズ(3勝1敗)のプレーオフ1回戦第5戦が、ブレイザーズのホームであるモーダ・センターで行われた。
ブレイザーズに追い込まれ、後がないサンダーは試合開始からアグレッシブに得点を重ねる。右肩をポストシーズン前に痛め、以後コンディションが不安定なポール・ジョージだったが、序盤からディフェンスをスイッチさせてミスマッチを作り、CJ・マッカラム相手に1対1を仕掛けて加点。またラッセル・ウェストブルックとスティーブ・アダムスのコンビネーション、ウェストブルックのバスケットカウントなどでリズムをつんでいく。対するブレイザーズはエースのデイミアン・リラードが、第1クォーターだけで19得点を記録。ドライブ、タフショット、3ポイントシュートと様々なバリエーションで得点劇を見せ、同クォーターは37-29で終了した。
第2クォーターは開始直後、セス・カリーのプルアップジャンパー、リラードの3ポイントで連続得点。さらにエネス・カンターのセカンドチャンスからの得点や、モーリス・ハークレスの活躍もあり、点差は大きく離れることなく、60-61とブレイザーズがわずかに1点リードして前半を終えた。
迎えた後半も一進一退な展開から変わらず、両チームの総力戦は続き、第3クォーター終了時点で90-88。しかし第4クォーター序盤から、サンダーはデニス・シュールダーの3ポイントやジェラミー・グラントのレイアップ、ウェストブルックのアシストでリードを広げていき、残り7分12秒で107-92とサンダーは15点のリードを得た。
しかしブレイザーズは劇的な勝利のプロセスを確かに踏み始めていた。マッカラムのフローターやプルアップジャンパーで息を吹き返し、さらにディフェンスでサンダーの攻撃を止め続けた。さらに同1分10秒にジョージのターンオーバーを誘い、カリーがスティール。そこからマッカラムがジャンプシュートを決めるも、次のポゼッションでジョージがジャンパーを沈めて、同39.4秒で115-113とサンダーが2点リード。タイムアウト明けからリラードがドライブから同点のダブルクラッチを決め、サンダーは最後のオフェンスをウェストブルックに託した。しかし彼のタフショットは惜しくも外れ、同17.1秒で115-115の同点の局面、ブレイザーズは最後の攻撃へ入った。
ボールをコントロールしたリラードは残り10秒を切った場面でゆっくりと落ち着いて味方に指示を出し、アイソレーションを選択。ディフェンスするジョージは身を低く構える中、同3秒を切ったあたりから右サイドへギャザーステップを踏むと、リングから約11メートル離れた距離から3ポイントを放った。ボールは美しく軌道を描き、試合終了を告げるブザーとともにネットを揺らし、スコアは115-118。ドラマティックなエンディングでファーストラウンドを制した。
3年ぶりのファーストラウンド突破と果たしたブレイザーズは、マッカラムが17得点、カンターが13得点13リバウンド、ハークレスが17得点7リバウンドを記録。そして逆転弾を決めたリラードが、3ポイント10本を含む50得点に7リバウンド6アシストと、キャリアハイライトに残るであろう素晴らしい活躍を見せた。
リラードは試合後のインタビューにて以下のコメントを残した。
「最後に走り抜いた結果だと思う。逆転できると思っていたし、相手を止めることができた。チームの努力の結果だと思うんだ。苦しい中でも懸命に打ち込み、タフになることができたんだと思う。今日は難しいシュートを打つ必要もあったけれど、チームメートの支えがあった。そして今は、単にプレーオフにたどり着くことに満足せず、さらにこの先を勝ち進んで行きたい」
敗れたサンダーはシュールダーが17得点、グラントが16得点8リバウンド、アダムスが10得点4リバウンドをマーク。そしてウェストブルックが29得点11リバウンド14アシストのトリプルダブル、ジョージがクラッチシュートを含む36得点の大活躍を見せたが、ブレイザーズにあと一歩及ばなかった。
セカンドラウンドへ駒を進めたブレイザーズは、デンバー・ナゲッツとサンアントニオ・スパーズのシリーズ勝者と対戦する。
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