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2018-19シーズンが終了し、7月1日(現地時間6月30日)にフリーエージェント交渉解禁となってからは、数多くの選手たちが球団と契約を交わした。しかし中には現在も契約先が見つからない選手たちもおり、今夏トロント・ラプターズから制限なしフリーエージェント(FA)となっているジェレミー・リンもその1人である。
現地メディアの『ESPN』によれば、「毎年厳しくなっている」と、球団交渉に関しての苦悩を明かした。「英語では、一度どん底へ落ちれば、あとはそこから這い上がるだけ、という言葉がある。けれど僕にとって、そのどん底とはさらに深まる一方だよ」と台湾の『クリスチャン・アウトレット・グッドTV』にて、涙ながらに胸中を打ち明けたリン。「だからフリーエージェンシーというのは過酷なものだ。なぜならもう僕はNBAから見放されたような感じがするからだよ」と続けて、NBAの厳しい真実に関してコメントした。
2010年からドラフト外で、NBAキャリアをスタートさせたリンは現在30歳。昨季はラプターズの一員として悲願の優勝を経験したが、プレーオフは8試合で平均3.4分のみの出場だった。オフシーズンを迎えた今、リンは「シーズンを終えて、このアジアツアーの準備をしなくてはいけなくて、それは僕がやりたかった最後のことだった。なぜならこの6週間は笑顔でいる必要があったからだ」と話し、「実際のところ、自分が貢献できていない今回の優勝に関して話す必要があるだろうなと思い、またこの先自分がどうなっているのか、というバスケットボールの将来に関しても話さなきゃならないと思っていた。そして正直に言えば、困惑は隠せないしタフなことだよ」と思いをつづった。
リンの言葉どおり、彼の表情と言葉の数々からは絶望ともいえるものを感じる。しかし最後に彼は、「僕はここにいる、諦めないことを告げるために。懸命に打ち込む人たちのために、けれど結果ばかりに目を向けてはならない。諦めちゃいけないんだ」と力強く締めた。かつてニューヨーク・ニックス在籍時、“リンサニティ”という一大旋風をリーグに巻き起こしたリン。厳しい局面であるかもしれないが、一連の彼の言葉からは、バスケットボールへの愛情と熱い炎が垣間見えることだろう。
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