2019.10.25
2014-15シーズンから続いたゴールデンステイト・ウォリアーズの王朝は、昨季のNBAファイナルと今オフシーズンの大規模なロスター再編成を鑑みれば、その“第一幕”は終焉を迎えたと考えていいかもしれない。しかし、2連覇の貢献者であるケビン・デュラント(ブルックリン・ネッツ)の退団、クレイ・トンプソンの左ひざの前十字じん帯断裂などショッキングな出来事があろうと、栄華を極めた彼らは新たなチャプターへ向けて動きだしている。
今季はメンバーが大きく変更したことを考慮し、ウォリアーズのスティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)はトレーニングキャンプ初日から、細部にこだわって長時間の練習を重ねていくとコメントしていた。意識の高さはカーHCだけでなく、チームのスーパースターであるステフィン・カリーも同様のようだ。『ESPN』のインタビューをとおして、来たる新シーズンに向けての重要なポイントをコメントした。
「今季はボール持つ機会が増えるだろうね。正しいプレーをしないといけないし、自信を持ってアグレッシブに、すべてのポゼッションで自信を持つことだ。もし注意を引きつけてショットが放てないのなら、動くことだ。マークは外れないかもしれないが、味方が引きつけるかもしれない。そして僕らは攻撃を組み立てることができる。その間に問題に対処する時、シュートと動きの速度を保つならば、試合の流れを予測することだ。そしてボールを持ったとすれば、プレーを構築しなければならない」

頂点を極めたウォリアーズは、再び優勝に向けて新たな道を歩み始めた [写真]=Getty Images
また、3度のチャンピオンシップを支え続けたアンドレ・イグダーラ(メンフィス・グリズリーズ)がチームを去り、ショーン・リビングストンが現役引退したため、新たにチームをまとめる存在も必須だ。カーHCは、「彼(カリー)はドレイモンド(グリーン)のようには決してならないだろう。彼のように雄たけびは上げないが、私がここへ来た時よりも何かを言葉にするようになった。またこのチームとともに、彼は賢い。またこの数カ月の間にベテランのリーダーシップを失ったことを、彼は意識している。だからこそ彼は、より責任を果たそうとしている」とコメントしており、キャリア11年目を迎えるカリーにはイグダーラやリビングストンのような存在感も求められそうだ。
カリーは新たなシーズンに向けて、プレーだけでなく精神的な面でも、さらなる真価が問われるだろう。「リーダーとして変わらなきゃならないとは思っていない。大切なのは成功のために特に必要な細かい要素を、しっかりと把握することだ」と、オリジナリティは忘れず、しかしプロフェッショナルとしての心構えはやはり超一流である。
オフシーズンにはヒューストン・ロケッツのジェームズ・ハーデンとラッセル・ウェストブルック、ロサンゼルス・クリッパーズのカワイ・レナードとポール・ジョージなど、各チームが優勝に向けて強力なデュオを結成した。しかしウォリアーズの時代がすでに歴史の教科書の1ページと化したわけではない。今この瞬間にも、彼らは“第二幕”に向けて虎視眈々と狙いを定めている。
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