2020.01.28

スコッティ・ピペン氏がコービーの追悼メッセージを投稿「彼のような存在は2度と現れない」

現役時代、若き日のコービー(左)との対戦経験があるピペン氏(右)[写真]=Getty Images
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コービーの秘話をシェアするピペン氏

 ロサンゼルス・レイカーズで20年に及ぶキャリアを全うし、得点王、シーズンMVP、1試合81得点、オリンピック2連覇、5回のリーグ制覇と、それ以外にも数多くの偉業を成し遂げたコービー・ブライアント。事故から1日が経過し、世界が悲しみに包まれている中、NBAのとあるレジェンドがツイッターにて長文による投稿をした。シカゴ・ブルズ時代にマイケル・ジョーダン氏(元ブルズほか/現シャーロット・ホーネッツオーナー)と2回の3連覇を経験したスコッティ・ピペン氏(元ブルズほか)である。以下ピペン氏がつづった文章(抄訳)になる。

「今でもおそろしい悪夢のようだ。だがコービーについて僅かでも言葉を交わしたいと思った。それは我々が彼とその娘である美しいジアナを失ったこと、そしてほかにこの悲惨な事故で命を落とした方々へ寄り添うものである」

「コービーがリーグにやってきた最初の時のことを覚えている。私は(ジョーダンに)ワークアウト中にこう告げたんだ。『この少年は君のようにプレーしている。君のように話し、君のように歩き、そしてまるで君が試合中にしているように舌を出すんだ。彼は特別な存在になるだろうね』」

「コービーが異常なまでの競争者であり、最高に自信に溢れていたことは明白なことだった。そして私が今まで目にしてきた選手たちと同じように闘争心に駆られていた。彼がプロになって間もない頃、我々はまだ全盛期だった。だが彼は、『今でこそアンタたちは俺よりも上の存在だ。だがそれも長く続くことはない』と考えていたんだ」

背番号8番を背負う若き日のコービー。史上最高を目指して全身全霊で競技に打ち込んだ[写真]=Getty Images

常に高みを目指し、ピペン氏からもアドバイスを受け取っていたコービー

「コービーはマイケルのようになりたがっていた。彼はマイケルの試合を手本にし、史上最高になることを切望した。だがその裏では、コービーは皆の知恵や経験を取り入れていたんだ。私はそんな彼のアプローチを愛していたよ。彼は試合やチームメート、そして競争相手に対して、本当に多くの敬意を払っていた」

「彼がまだ現役だった頃、時折我々は電話をしたり、テキストメッセージを送ったり、バスケットボールについて話し合った。彼は極めて強い探求心の持ち主で、よりよいディフェンダーへのなり方や、唯一無二の選手としての戦い方といった多くのことを聞いてきた。そういったやり取りを、これからもずっと恋しく思うことだろう」

「彼は試合と勝利にとても拘りを抱き、学び続けて向上し続けるという絶えることない強い意志を持っていた。チャンピオンシップやMVPとは別に、そういった姿勢が彼のレガシーをこれからも定義づけていくことだろう」

「私の思いと祈りを、彼の妻であるバネッサ、娘のナターリア、ビアンカ、カプリ、そして彼の多くのご家族と友人たちへ捧げる。彼のような“ブラック・マンバ”は今後決して現れることはないだろう。ご冥福をお祈りいたします」

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