2020.03.02

ナゲッツのニコラ・ヨキッチが史上3番目の速さで通算40度目のトリプルダブルに到達!

昨季の覇者ラプターズ相手にトリプルダブルをマークしたヨキッチ[写真]=Getty Images
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ロバートソン、マジックに次ぐ368試合で達成、歴代9位浮上まであと3回

 3月2日(現地時間1日、日付は以下同)。デンバー・ナゲッツはホームのペプシ・センターで行われたトロント・ラプターズ戦に133-118で勝利を収めた。

 ウェスタン・カンファレンス首位争いに参戦しているナゲッツは、2月中旬に首位のロサンゼルス・レイカーズに延長の末に惜敗、オールスターブレイク後もロサンゼルス・クリッパーズに敗れたことに加え、オクラホマシティ・サンダーにも敗戦と、勝率5割超えのチーム相手に勝てていなかった。

 そんな中、ディフェンディング・チャンピオンのラプターズ相手にシーズンハイに並ぶ38アシストと、自慢のボールムーブで翻弄。29日のクリッパーズ戦に29点差で大敗を喫した後に、見事な挽回を見せたと言っていいだろう。

2度目となった今年のオールスターで、ヨキッチは5得点2リバウンドをマーク。3ポイントを沈めた後には軽快な踊りを見せるシーンも[写真]=Getty Images

 勝利の立て役者はなんと言ってもニコラ・ヨキッチ。2年連続でオールスターに選出された万能型ビッグマンは、今季12度目となるトリプルダブル(23得点18リバウンド11アシスト)でチームをけん引。フィールドゴール11投中8本、フリースロー9投中7本成功という抜群の決定力でラプターズ撃破に貢献。

「ニコラがトリプルダブルを残し、他の選手たちもいいプレーを見せていた。私としてはジェレミー・グラントのパフォーマンスが最もインパクトのあるものだったね」

 クリッパーズ戦後に「このチームはソフトだった」と苦言を呈したマイケル・マローンHC(ヘッドコーチ)も、この日の勝利を喜んでいた。ナゲッツではヨキッチのほか、ジャマール・マレーが22得点5アシスト、トーリー・クレッグが17得点、グラントが16得点6アシストを挙げるなど、計8選手が2ケタ得点と大暴れ。ナゲッツはこの勝利でクリッパーズと並んでウェスト2位タイという好位置にいる。

ラプターズ戦では高確率にショットを沈めていった[写真]=Getty Images

 そのナゲッツの大黒柱ヨキッチは、ラプターズ戦で通算40度目のトリプルダブルに到達。通算達成数でNBA歴代10位のヨキッチは、歴代9位のファット・レバー(元ナゲッツほか/43度)まであと3度まで肉薄している。

 『StatMuse』によると、ヨキッチがトリプルダブルを40度達成するのに要した試合数は368試合で現役最速。歴代で見ても、オスカー・ロバートソン(元シンシナティ・ロイヤルズほか/92試合)、アービン“マジック”ジョンソン(元レイカーズ/245試合)に次ぐ史上3番目の速さだという。

 213センチ114キロのヨキッチを特別な存在へと際立たせているのは、やはり天性のパスセンスだろう。今季も平均20.9得点10.2リバウンド1.2スティールに加えて6.8アシストというハイアベレージをマークしている。

 ハーフコートオフェンスにおける鮮やかなボールさばきもそうだが、ディフェンシブ・リバウンドを奪ってから繰り出すタッチダウンパスもお見事。着地する際にすでにパスできるように身体を捻り、すぐさま正確無比なパスをチームメートへ送っている点も見逃せない。

 レイカーズやクリッパーズ、ヒューストン・ロケッツといったスーパースターを複数擁するチームと比較すると、ナゲッツは地味な印象になってしまうものの、2シーズン連続で強豪ぞろいのウェストで首位争いをしていることは称賛に値する戦いぶりと言っていいはずだ。

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