2020.03.07

カリー復帰を見守ったカーHC「我々はこれまでとは異なるウォリアーズになるだろう」

カリーがようやく戦列復帰したウォリアーズ[写真]=Getty Images
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昨季のファイナル再戦は、ラプターズが選手層の厚さを見せつけて勝利

 3月6日(現地時間5日、日付は以下同)。ゴールデンステイト・ウォリアーズはホームのチェイス・センターでトロント・ラプターズを迎えて一戦を交えた。

 この日は昨季のNBAファイナルで激突した両チームによる今季初戦だったが、ウォリアーズの選手のうち、昨季ファイナルでコートに立ったのは、左手の骨折から約4か月ぶりに復帰となったステフィン・カリーのみ。

トンプソン、グリーン、ルーニーの欠場により、昨季のファイナル出場選手はカリーのみとなった[写真]=Getty Images

 クレイ・トンプソン(左膝前十字靭帯断裂)は今季全休で、ドレイモンド・グリーン(膝の痛み)、ケボン・ルーニー(左臀部)もケガのため欠場。リーグワーストの戦績に沈むウォリアーズを象徴するような布陣となった。

 ディフェンディング・チャンピオンのラプターズも、マルク・ガソル(ハムストリング)、フレッド・バンブリート(肩)が欠場していたものの、ノーマン・パウエルがキャリアハイの37得点、カイル・ラウリーが26得点10アシスト、パスカル・シアカムが17得点5リバウンド5アシストを挙げるなど、選手層の厚さを見せつけて121-113で勝利し、ミルウォーキー・バックスに続いてプレーオフ進出を決めた。

「ステフが戻ってくると知って、俺たちは最高の夜、そして最高の雰囲気になることは分かっていた。リーグでもベストプレーヤーの1人がケガから戻ってくるんだから、俺たちはいつもよりも集中していたし、彼へのマークに意識を向けていた。でもすばらしいレギュラーシーズンの試合になったね」とラウリー。

カリーは復帰戦で23得点をマーク[写真]=Getty Images

「時間はかかるだろうけど、新たなケミストリーを構築しようとしている選手たちとプレーするのは楽しかった」とカリー

 ウォリアーズはラプターズの前に敗れたものの、カリーが復帰したことでリーグワーストチームというネガティブな雰囲気ではなく、上り調子のチームのような戦いぶりで、会場に駆け付けた1万8,064人のファンは熱狂。

 試合はラプターズが42分以上に渡ってリードを保っていたものの、カリーやアンドリュー・ウィギンズの活躍で残り1分3秒に2点差まで肉薄する奮戦を見せており、最後まで競い合っていた。

 カリーはフィールドゴール16投中6本(うち3ポイントは12投中3本)にフリースロー8本全てを決めて23得点に6リバウンド7アシスト、デイミオン・リーが23得点5リバウンド、ウィギンズが21得点10リバウンド、マーキーズ・クリスが17得点12リバウンド2ブロック、エリック・パスカルが16得点8アシストをマーク。

「ドレイモンドは普段、コーナーにいる僕へパスしてくれるけど、今日はいなかったから、何だか変な感じがしたのは確かだね。でも今シーズン、僕らは新しいことを構築しようとしているんだ。時間はかかるだろうけど、コートに出て新たなケミストリーを構築しようとしている選手たちとプレーするのは楽しかったよ」とカリー。

「彼は最高だったね。よく動けていた」と試合後に語ったスティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)は、7日に地元メディア『The Mercury News』へ掲載された記事の中で、今後についてこう語っている。

「我々はこれまでとは異なる新しいウォリアーズになるだろう。それはエキサイティングなことであり、このチームのスタッフやマネジメント陣、選手たちはそのことを喜んで受け入れている。前触れもなく、(ロースターの中で)ステフとドレイモンドがベテランとなり、若手たちが頭角を現している。我々は彼らが育成できるように努めており、彼らがこのチームの今後を担うことができると思っている。これまでとは非常に異なるチームになるだろうね」。

来季以降に覇権争いへ参戦するべく、カーHCは現状について前向きに捉えていた[写真]=Getty Images

 現在リーグワーストの14勝49敗のウォリアーズだが、トンプソンが完全復活する来季に向けて、指揮官は前向きに捉えている。

「我々には依然として多くのタレントがおり、一緒にプレーしていて楽しむことができる選手がたくさんいる。だから再び非常に優れたチームになると感じている。これまでのチームとは異なるチームになるだろう」。

 レギュラーシーズンは残り20試合を切ったが、ウォリアーズはフランチャイズプレーヤーのカリーを軸に、今季の残り試合をウィギンズやリー、パスカル、クリスといった若手たちとプレーすることで、来季以降に向けたチームケミストリー構築、そして若手の育成に尽力していくこととなる。

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