2020.09.07
今季で創設40シーズン目となったダラス・マーベリックスは、レギュラーシーズン通算1,612勝1,605敗(勝率50.1パーセント)を残しており、プレーオフには21度出場。2006年と11年にはNBAファイナルに進出し、11年にフランチャイズ史上初のNBAチャンピオンに輝いている。
なかでもマブスを優勝へと導く殊勲者となったダーク・ノビツキー(ドイツ出身)は、キャリア21シーズン全てをマブスでプレー。07年にはヨーロッパ出身選手として史上初のシーズンMVPに輝き、11年にはファイナルMVPを獲得。同一チームで21シーズン連続プレーしたのはノビツキーのみであり、数多くのフランチャイズ最多記録を保持している。
昨季までの3シーズン、プレーオフ出場を逃しているマブスだが、今季は新型コロナウイルスの影響によるシーズン中断までの時点で40勝27敗の好成績を残しており、ウェスタン・カンファレンス7位と、プレーオフ出場圏内に入っていた。
現在マブスをけん引するのはスロベニア出身のルカ・ドンチッチ。昨季19歳でNBA入りして新人王を獲得した神童は、2年目の今季さらに成績を伸ばし、ここまで54試合に出場して平均33.3分28.7得点9.3リバウンド8.7アシスト1.1スティールをマーク。
オールスターにはスターターで選出されるほどの人気を誇る21歳は、磨かれたスキルと高度なバスケットボールIQを兼備し、ステップバックから放たれるディープスリー、変幻自在のパスワークなどで観衆を魅了するエンターテイナーでもある。
4月18日(現地時間17日)に『Fansided』へ掲載された記事の中で、オーナーのマーク・キューバンもドンチッチに大きな期待を寄せていると話していた。
ドンチッチがノビツキーを超え、フランチャイズ史上ベストプレーヤーになることができるか聞かれると、キューバンはこう切り返していた。
「(ノビツキー超えが)彼にできるかって? そう思うね。ダークがNBA入りした時よりも、今の方がよりワイドオープンで、NBAのゲームは変わったからさ。彼(ドンチッチ)はそのアドバンテージがあるから、複数回のMVPを獲得できるかもしれないし、チャンピオンシップを勝ち取ることもできるかもね」。
とはいえ、プレーオフで数々の印象的なパフォーマンスを残してきたノビツキーは偉大すぎる存在。ドンチッチは今季からコートで共にプレーするクリスタプス・ポルジンギス(ラトビア出身)との“インターナショナルデュオ”を形成したばかりであり、プレーオフにはまだ出場していない。
それでも、キューバンは「私はそうなることを願ってるし、ダークもそれを望んでることを知ってる。あの2人は仲のいい友人でもあるんだ。だから、彼らは互いにサポートし合ってると思うよ」と話していた。
将来のバスケットボール殿堂入りが確実なノビツキーを上回る評価を得ることは並大抵のことではないのは誰もが知る事実。だがドンチッチは、その高い壁でさえも超えることができるポテンシャルを秘めていることは間違いない。
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