2020.10.01
9月19日(現地時間18日、日付は以下同)。NBAは2019-20レギュラーシーズンの最優秀選手賞(MVP)にミルウォーキー・バックスのヤニス・アデトクンボが選ばれたことを発表した。
先日MVPの最終候補として発表されたのはアデトクンボとレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)、ジェームズ・ハーデン(ヒューストン・ロケッツ)の3選手。
今季開幕から3月のシーズン中断時点までを選考期間とし、101人のスポーツ記者と放送関係者による投票が行なわれた。1位票は10ポイント、2位票は7ポイント、3位票は5ポイント、4位票は3ポイント、5位票は1ポイントが加算され、アデトクンボは1位票85を含む計962ポイントでレブロン(計753ポイント)、ハーデン(計367ポイント)を上回り、昨季に続いて2シーズン連続のMVPに。
これにより、アデトクンボはステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ/15、16年)以来、史上12人目となる2年連続でシーズンMVPを受賞。25歳で複数回のシーズンMVPに輝いたのは、レブロン、カリーム・アブドゥル・ジャバー(元レイカーズほか)に続いて史上3人目の快挙。
さらに、今季アデトクンボは最優秀守備選手賞(DPOY)とMVPをダブル受賞したことで、マイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか/1987-88)、アキーム・オラジュワン(元ロケッツほか/93-94)と並ぶ史上3人目というエリートクラブの仲間入りも果たした。
開幕から3月12日までの選考期間において、アデトクンボはバックスをリーグトップの53勝12敗へと導く殊勲者に。いずれもリーグ3位となる平均29.6得点13.7リバウンドに加え、5.8アシストにフィールドゴール成功率54.7パーセント、自己最高の3ポイント成功数(83本)をマーク。さらに平均30.9分(シーズン全体でも平均30.4分)のプレータイムでシーズンMVPに輝いたことで、14-15シーズンのカリー(平均32.7分)の記録を抜き、史上最少の平均出場時間をマーク。
この日バーチャルでインタビューに応じたアデトクンボは「お願いだ。今日が終わったら、来年またこの賞を勝ち取るまでは俺のことをMVPと呼ばないでくれ」と口にした。
バックスは優勝候補の一角としてプレーオフに臨んだが、イースタン・カンファレンス・セミファイナルで天敵マイアミ・ヒートに1勝4敗で惨敗を喫し、目標であるチャンピオンシップには届かず。
アデトクンボのゴールはあくまでチャンピオンシップを勝ち取ることであり、来季に向けてさらなる成長を自身に課していた。
「もちろん、今夜はハッピーだ。この賞を手にすることができたからね。でも俺はいつだって楽しみにしている。自分はどうやったらもっとうまくなれるのか? どうすればまたこの賞を獲得できるのか? どうしたら複数年で手にすることができるか? どうすればチャンピオンになれるのか? 楽しみだね」。
キャリア7年目の25歳ながら、アデトクンボはシーズンMVPに2度も輝いたことで、現役ではレブロン(4度)、カリー(2度)しかいない、複数回のMVPを受賞した選手に達した。両者にあってアデトクンボにないものはチャンピオンリングだけに、この男が来季以降に“真の勝者”になることができるのか。楽しみに待ちたいところだ。
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