2020.10.02

カーメロ・アンソニーがロケッツ時代を振り返る「求められていたシューターという役割は機能しなかった」

今季ブレイザーズで見事な復活を果たしたカーメロ[写真]=Getty Images
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ロケッツ時代を回想したカーメロ

 2018ー19シーズン、カーメロ・アンソニーはヒューストン・ロケッツに加入。当時はジェームズ・ハーデン(ロケッツ)、クリス・ポール(オクラホマシティ・サンダー)というバックコートコンビで球団は優勝を目指しており、スター選手であるカーメロの加入は多くの注目を集めることになる。

 しかしこのシーズンではわずか10試合の出場に終わり、スターター起用も2試合のみ。出場時間29.4分のなかで平均13.4得点5.4リバウンドと軒並みキャリアワーストを記録し、最終的にロケッツと袂を分かつことになった。その後は所属先が決まらずしばらくNBAの舞台から遠ざかっていたが、昨年11月にポートランド・トレイルブレイザーズと契約を交わし、その活躍が認められてのちに完全保証の契約となった。

 今季再開後は肉体をシェイプして残りのシーズンに挑み、勝負所でクラッチジャンパーを沈めるなど、衰えを感じさせないビッグプレーを披露したカーメロ。すでに今シーズン終えている彼だが、JJ・レディック(ニューオーリンズ・ペリカンズ)のポッドキャスト、『The Old Man & The Three』に出演し、ロケッツ時代を回想したという。

「ヒューストンにやってきた時、何だか疎外感を感じたんだ。けれどCP(クリス・ポール)やPJ(タッカー)、ジェームズもいたから、彼らとともにワークアウトに励んだよ。自分はロケッツが必要としているチームの一員だった」と、カーメロは振り返る。「だがそれはチームの考えていることではなかったんだ。試合に出場し、コーナーで待機してシューターとして活躍することが、彼らが僕に求めている役割だった。コーナーへ走って待機する、ただそれだけ。そしてその役割はまったく機能しなかった」と、コメントする。

 元来カーメロは1対1を得意とするリーグトップレベルのスコアラーであり、自らボールを確保して自分のリズムを優先するタイプである。「彼らには伝えたんだ、『ボールをパスしてくれ』とね。僕はその感覚を欲していたし、ボールに触れることが必要だった。自分が“リズムプレーヤー”なのは周知の事実だろう」とつづっており、当時コーナーでのシューターを全うすることがどれだけ困難だったかがうかがえる。

「そもそもベンチから出場して3ポイントを放つだけなんてできやしない。ただその役割をこなせなかったんだ」と、ロケッツ時代の回想を締めくくったカーメロ。当時はシューターという役割はフィットしなかったが、今シーズンはブレイザーズで再びスターターとしてチームのプレーオフ進出に貢献した。見事な復活を遂げた彼ならば、来季もきっとNBAのコートで人々を魅了してくれることだろう。

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