2021.04.21
2020年12月に開幕したNBA 2020-21シーズン。すでに後半戦に入っている今シーズンは、各クラブでトリプルダブルに関する新記録達成が相次いでいる。本稿では直近3カ月にNBAで達成されたトリプルダブル系の新記録をピックアップして振り返っていく。
1月に話題となったのは、シャーロット・ホーネッツのルーキーであるラメロ・ボールによる史上最年少でのトリプルダブル達成だ。1月10日のアトランタ・ホークス戦においてボールは、ベンチスタートながら22得点12リバウンド11アシストをマーク。マーケル・フルツ(オーランド・マジック)が2018年に記録した19歳317日のレコードを塗り替えて、史上最年少(19歳140日)でトリプルダブルを記録した選手となった。
また、1月中旬にヒューストン・ロケッツからブルックリン・ネッツに移籍したジェームズ・ハーデンは、新天地でのデビュー戦でいきなり32得点12リバウンド14アシストを記録。移籍先チームのデビュー戦で30得点超えのトリプルダブルを記録した選手はNBA史上初めてとなった。
さらに、ダラス・マーベリックスのルカ・ドンチッチは1月18日のシカゴ・ブルズ戦で36得点16リバウンド15アシストをマークし、NBA史上4人目となる35得点15リバウンド15アシスト以上のトリプルダブルを歴代最年少で達成してみせた。
そして3月には数多くの驚愕の記録が生まれた。まず思い出されるのは、NBA史上初めて5選手がトリプルダブルを達成した3月14日の出来事だろう。達成したのはラッセル・ウェストブルック(ワシントン・ウィザーズ)、ヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)、ハーデン、ドマンタス・サボニス(インディアナ・ペイサーズ)、ジュリアス・ランドル(ニューヨーク・ニックス)の5人。
さらに驚くべきは、この記録がわずか4日後に塗り替えられたことだ。3月18日にはなんと6選手がトリプルダブルを達成。達成したのはハーデンやサボニス、ウェストブルックという前回と同じ面々に加えて、ベン・シモンズ(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)、ドレイモンド・グリーン(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)、ニコラ・ヨキッチ(デンバー・ナゲッツ)の6人。
その中でもハーデンは40得点10リバウンド15アシストという驚愕の数字をたたき出し、40得点超えを100回達成した史上4人目の選手となった。また、ネッツで40得点超えのトリプルダブルを記録したのはビンス・カーター以来史上2人目でもあった。
それでも3月最後に話題をさらったのはやはり、現代の“ミスター・トリプル・ダブル”こと、ウィザーズのウェストブルックだった。
3月30日のペイサーズ戦に先発したウェストブルックは、35得点14リバウンド21アシストという圧倒的なパフォーマンスでチームに勝利をもたらした。「NBA History」によると、35得点以上と20アシスト以上でのトリプルダブルはNBA史上初めて。また、20得点以上20アシスト以上のトリプルダブル達成は自身4度目となり、これもNBA歴代最多の記録。さらに、シーズン16度目のトリプルダブル達成はウィザーズ史上最多記録となった。
記録づくめのパフォーマンスを披露したウェストブルックは、翌31日のホーネッツ戦でも22得点14リバウンド15アシストとシーズン17度目のトリプルダンブルを達成。4月にはどのような大記録をたたき出してくれるのか、今後も目が離せない。
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