2021.07.06
3年ぶりのプレーオフ進出となったワシントン・ウィザーズは、イースタン・カンファレンス首位のフィラデルフィア・セブンティシクサーズとのファーストラウンドを戦っている。
今季シクサーズはウィザーズ相手にレギュラーシーズンで3戦全勝と相性がいいのだが、2シーズン連続で平均30.0得点以上を記録し、イーストトップに君臨するブラッドリー・ビールを止め切れていない。シーズン中は平均36.7得点、フィールドゴール55.7パーセント、3ポイント55.0パーセントと猛威を振るっており、5月24日(現地時間23日、日付は以下同)に行なわれたシリーズ第1戦でもフィールドゴール56.5パーセント(13/23)の計33得点を許している。
シクサーズは今季の最優秀守備選手賞(DPOY)のファイナリストに入ったベン・シモンズ、マティス・サイブル、ジョージ・ヒルといういずれもディフェンスに定評のある選手たちを送り込んでいるものの、ビールは約20センチも身長差のあるシモンズであろうとお構いなしにアウトサイドから切れ込んでレイアップ、ピック&ロールから切り崩してリング下でリバースレイアップを決めるなど好調を維持。
27日に『Sports Illustrated』へ掲載された記事の中で、ビールはシモンズについてこう話していた。
「彼は208センチ(公称は211センチ)で、僕は190センチだから、もうきわめてシンプルなことだね。彼は大柄で、ガードとしてプレーする。パワーフォワードやセンターが僕のことをガードしていると言っているわけじゃない。彼は動き回れるし、機敏で強じんだからね。そういったことが彼を突き動かしているんだと思う。それに彼はディフェンスをしたがっている。すばらしいディフェンダーだ。彼は自身のアドバンテージを駆使しているのさ」。
そうした中で迎えた27日のシリーズ第2戦。ビールはこの日も33得点と、両チームトップの得点をマークしてウィザーズをけん引し、リーグ最高級のスコアラーであることを見せつけた。
だがウィザーズはシクサーズのディフェンスの前にチーム全体で3ポイント9.1パーセント(2/22)と沈黙。サイブルの5本を筆頭に計14本ものブロックショットを浴びてしまい、95-120の大敗。
シリーズ初戦でフィールドゴール33.3パーセント(3/9)の計6得点に15リバウンド15アシストを残したシモンズは、フィールドゴール73.3パーセント(11/15)の22得点に9リバウンド8アシスト2スティール1ブロックと爆発。シモンズは得点が伸びなくとも、ボールプッシュやディフェンス、プレーメイクにリバウンドなど多方面でインパクトを残すことができる。出場時間帯における得失点差は2戦連続で+18という数字がそれを如実に表している。
シリーズ戦績を2勝0敗としたシクサーズに対して、ビールが2戦連続で33得点を奪いながら勝ち切れなかったウィザーズ。両チームによるシリーズ第3戦は、会場をウィザーズのホームへ移動して30日に行なわれることとなる。第4クォーターに足首を痛めて離脱したラッセル・ウェストブルックのコンディションも気がかりだ。
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