2021.11.30
昨季久々にプレーオフの舞台へと返り咲いたニューヨーク・ニックスは、今夏のフリーエージェント(FA)戦線で戦力増強に成功した。
オールスターのジュリアス・ランドルと延長契約を結び、デリック・ローズやアレック・バークス、ナーレンズ・ノエル、タージ・ギブソンとは再契約。さらにはケンバ・ウォーカー、エバン・フォーニエという実力者を加えており、今季は2シーズン連続のプレーオフ進出だけでなく、ファーストラウンド突破を目指す。
ロースターにはRJ・バレットやミッチェル・ロビンソン、イマニュエル・クイックリー、ドウェイン・ベーコン、オビ・トッピンといった選手たちもおり、トム・シボドーHC(ヘッドコーチ)の下でベテランと若手がブレンドされたチームに。
特にガード陣には元シーズンMVPでオールスター選出3度を誇るローズ、オールスターに4度選ばれた実績を持つケンバがおり、いずれもスコアリングガードとして名の知れた選手たちである。
8月22日(現地時間21日、日付は以下同)に地元メディア『New York Post』へ掲載された記事の中で、ケンバはかつてコート上でしのぎを削り、今季からチームメートとして共闘するローズについてこう話していた。
「僕はD-Rose(ローズの愛称)のことが大好きでね。これまでもずっと彼の大ファンなんだ。ありのままでいる彼の生き方はすばらしいと思う。若くしてMVPとなり、(ケガで)傷ついたことで多くの人たちが彼のことを残念に思っていた。でも彼は戦い続けている。今の彼を見てくれよ。見事に復活して活躍しているよね」。
シカゴ・ブルズ在籍時、ローズは2011年に史上最年少でシーズンMVPを獲得も、相次ぐ膝のケガに泣かされてきた。そこで苦しみ、もがきながらも前進を続けてきた男は、ミネソタ・ティンバーウルブズで復活を遂げ、昨季はデトロイト・ピストンズとニックスで計50試合(うち先発は3試合)に出場して平均14.7得点4.2アシストを残し、ニックスのプレーオフ進出に大きく貢献。
ケンバとしては、ここ2シーズン在籍していたボストン・セルティックスで膝のケガに悩まされてきただけに、ローズから知恵を借りたいという思いもあるようだ。
「彼には膝に問題を抱えていた時があった。そこで彼がどれだけ(復活するために)努力してきたことか。僕は膝の問題とか諸々を抱えている状況にあるという気がしている。そんな僕にとって、彼は参考にしたい存在であり、いくつか聞いてみたいんだ。そこで彼の知恵を借りたいと思っている」。
ケンバは切れ味鋭いボールハンドリングでクロスオーバーやふり幅の大きなステップバックを駆使してレイアップやジャンパー、3ポイントなどで得点を量産し、チームメートたちの得点機会も演出することができる選手。
長丁場のシーズンを乗り切るうえで、膝のケガに悩まされながら見事復活を遂げたローズがいることは、ケンバにとって大きな支えとなるのではないだろうか。
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