2021.10.11

デローザンがレイカーズ入り目前に迫っていたと告白「レブロンとはたくさん話した」

デローザン(右)がレイカーズ入りへ向けてレブロン(左)と話し合っていたと告白[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 ロサンゼルス・レイカーズは今夏、精力的なオフを過ごし、大改革を決行した。同球団は手始めに、レブロン・ジェームズアンソニー・デイビスとビッグ3を形成するべく、ワシントン・ウィザーズからラッセル・ウェストブルックを獲得。また、カーメロ・アンソニードワイト・ハワードラジョン・ロンドら経験豊富なベテランに加え、マリーク・モンクやケント・ベイズモアといったロールプレーヤーの補強にも成功している。

 フロントの努力とレイカーズのブランド力により、プラン通りのロスターを完成させたレイカーズだが、その一方で“逃した獲物”も存在する。

 デマー・デローザンは、シカゴ・ブルズ移籍前までレイカーズ入りが濃厚とされていた。コービー・ブライアントを師に仰ぎ、シューズもコービーモデルを愛用していることから、デローザン自身もレイカーズを有力な新天地候補と考えていたはずだ。

 最近、デローザンは『The Athletic』のシャムズ・シャラニア記者のインタビューで、レイカーズ入りへ近づいていたことを認めている。しかし、その計画は白紙に戻り、両者の契約が合意に至ることはなかった。

「正直に言うよ、彼らは魅力的だった。実現に向けて努力して、ブロンとはたくさん話しをした。頑張ったんだけどね。でも、上手くいかなかったんだ。ビジネスとはそういうものさ。ひとつのことが引き金となり、すべてが劇的に変わってしまうんだ」

「でも、僕らが尽力していたことは、とんでもないチャンスだったと思っている。僕がロサンゼルスに行けるなら最高だったけど、上手くいかないこともあるってこと。チャンスがあるだけでも、恵まれていると思うね」

 何が障壁となり、デローザンのレイカーズ移籍が叶わなかったのか。その背景は明らかになっていない。しかし、コンプトン出身のスコアラーがLA行きを望んでいたのは間違いないだろう。

 それでも、デローザンは新天地のシカゴ・ブルズに可能性を感じている。

「これまで、ザック(・ラビーン)のような才能のあるウィングポジションの選手とは一緒にプレーしたことがないからね。僕はキャリアで経験してきたことのすべてを注ぎ込み、それを彼と共有し、ともに勝利をつかみ取りたいと思っているよ」

 ブルズはマイケル・ジョーダンの黄金期、そしてデリック・ローズジミー・バトラーが共闘した2010年代初頭以来、目立った成績を残せておらず、直近の3シーズンはプレーオフからも遠ざかっている。しかし、古豪はラビーンとニコラ・ブーチェビッチという強力デュオに、デローザン、そしてロンゾ・ボールを迎え、台風の目になりうるチーム作りに成功した。

 現役屈指の中距離の名手が、ブルズ復権の鍵を握っている。

 文=Meiji

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