2021.10.18

ジョーダンのカードがMJ関連のアイテム史上最高額となる3億円超えで落札

MJのトレーディングカードが3億円超で落札[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 NFT(非代替性トークン)の代表格となった「NBA Top Shot」を含め、NBAのトレーディングカード市場は未だ高騰の一途を辿っている。コレクタブルなスポーツアイテムはまるでヴィンテージワインのように、歳月を重ねるごとにその価値を増していく。

 スポーツオークションの権威「ゴールディンオークション」はこれまで、数々の新記録を打ち立ててきた。なかでも、NBAを世界に知らしめた説明不要のヒーロー、マイケル・ジョーダン関連のアイテムは、ドキュメンタリーシリーズ『マイケル・ジョーダン: ラストダンス』の放送が引き金となり、神格化にさらなる拍車がかかっている。

 そしてこの度、天井の見えないMJの商品でまた新たな記録が樹立された。

 レコードブレイキングを成し遂げたのは、1997-98シーズンにトレーディングカードの大手「アッパーデック」から登場した“Game Jersey”シリーズの1枚。カードには、1992年のオールスターゲームでジョーダンが実際に着用したゲームジャージの一部が挟み込まれており、決して同じデザインのものは存在せず、発行枚数はわずか23枚。そして、状態は「Beckett Grading Services」より上から3番目となるニアミント-ミントの評価が与えられ、落札価格はジョーダン関連のアイテム史上最高額となる270万ドル(約3億900万円)を叩き出した。
 

 このジョーダンのゲームジャージカードは、ジョーダンが初めてサインしたメモリアルアイテムという理由から、1986-87シーズンに「フリーア」からリリースされたルーキカードに匹敵する人気があり、「ゴールディンオークション」の創設者であるケン・ゴールディンは以下のようにコメントしている。

「ジョーダンに関連する最高のアイテムを所有したい人々にとって、このカードはフラッグシップに値します」

 また、ゴールディンはこの先もトレーディングカード市場には明るい未来が待っていると予見している。

「(スポーツライセンスのマーチャンダイジングで知られる)ファナティクス社が104億ドル(約1兆1900億円)の評価を得たのであれば、市場は5〜10倍に膨れ上がらなければなりません。今後5〜10年間で、世界中の何千万人の新たなコレクターがトレーディングカードに参入するのを目の当たりにすると確信しています」

「一部のコレクターは、2024年や2028年にリリースされる新作を購入しても満たされないでしょう。彼らはジョーダンやレブロン・ジェームズコービー・ブライアントなど、バスケットボールの偉人たちのカードを欲しがるはずです。私たちの年代の誰もが認めるGOAT(グレイテスト・オブ・オール・タイム)はジョーダンです。したがって、コレクターを趣味とする人々が、このような彼のカードに引き寄せられることは理にかなっていると思います」

 もしゴールディンの予想が的中するのであれば、我々も早めにレジェンドたちのカードを所有しておくべきかもしれない。

 文=Meiji

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