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NBA選手のセカンドキャリアは、三者三様だ。球団のフロントやコメンテーターとして引退後もNBAに携わる者もいれば、全く異なるベクトルに舵を切り、ビジネスマンとして成功を収める者もいる。
言わずと知れた2000〜2010年代を代表するポイントガードの名手、デロン・ウィリアムスは今、ボクサーとしてスポーツ選手のキャリアに新たな1ページを刻もうとしている。
2005年にアーリーエントリーを表明したイリノイ大学出身のPGは、クリス・ポールを上回る全体3位指名でユタ・ジャズに加入。初年度からスターターに定着すると、巧みなコンビネーションプレーと洗練されたパスセンスを織り交ぜ、早くからコートを掌握してみせた。大型ガードである体躯を活かして得点源としても重要な役割を担い、キャリア平均16.3ポイント、8.1アシストをマーク。晩年は移籍やケガの不運もあり、恵まれないシーズンが続いたが、3度のオールスター出場、さらにアメリカ代表として2度のオリンピック金メダルに貢献と、輝かしいキャリアを送った。
『The Athletic』のシャムス・シャラニア記者によると、ウィリアムスは昨今のボクシング界を賑わすYouTuber、ジェイク・ポールと、現在7戦無敗の若きイギリス人プロボクサー、トミー・フューリーの前座試合に出場予定だという。
NBA-Boxing world crossover, per sources: Former All-Star and two-time Olympic Gold Medalist Deron Williams will fight on the Jake Paul/Tommy Fury undercard bout on Dec. 18. Frank Gore — third on the NFL’s all-time rushing yards list — is a potential opponent for Williams.
— Shams Charania (@ShamsCharania) November 5, 2021
ポールと言えば昨年7月、身長わずか175センチで3度のダンクコンテスト制覇を成し遂げたネイト・ロビンソンを派手なKOで葬り去ったことで、NBA好きにもその名は広く知れ渡っていることだろう。PPV(ペイ・パー・ビュー)でも莫大な売上を記録しており、今回のエキシビションマッチも並々ならぬ注目を集めている。
ウィリアムスの格闘技への関心は、昨日今日に始まったことではない。『The Athletic』によると、ウィリアムスは高校入学以前、レスリングで2度のテキサス州チャンピオンに輝いている。
また、彼は古巣のマーベリックスが拠点を置くダラスの総合格闘技ジム「Fortis MMA」の共同オーナーを務めており、しばしばプロクラスの格闘家とスパーリングを実施。その実力もお墨付きで、同ジムに所属するUFCライトヘビー級21位のライアン・スパンは以下のように証言している。
「ある日、俺はデロンに殴り飛ばされたんだ。本当にやられたよ。彼に電話して聞いてみるといい」
そんなウィリアムスの対戦相手に名前が挙がったのは、史上4人しか成し遂げた選手がいない、1万6000ラッシングヤードの記録も持つNFL屈指のランニングバック、フランク・ゴアだ。『SBNation』曰く、ゴアはNFLキャリアでも長らく、トレーニングにボクシングを取り入れてきたという。
果たして、ウィリアムスとゴアの対戦は実現するのか。そして、もし実現した場合、ウィリアムスはどのようなファイトを披露してくれるのだろうか。続報は周辺関係者からのアップデートを待ちたい。
文=Meiji
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