2021.11.16
「彼は実にすばらしいね。私はこれまで見たことがないと言いたい。でもね。彼のことは7年間も観てきたんだ。それでも、依然として信じられない男さ」。
ゴールデンステイト・ウォリアーズのスティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)は、今季で指揮官へ就任して8シーズン目。それでも驚きを隠せない男が、スーパースターのステフィン・カリーだ。
11月9日(現地時間8日、日付は以下同)に行なわれたアトランタ・ホークスとウォリアーズの一戦は、前半を終えてアウェーのホークスが65-61と4点をリードしていた。
だが第3クォーターに入ってウォリアーズのオフェンスが爆発。ジョーダン・プールのプルアップジャンパー、アンドリュー・ウィギンズの3ポイントを皮切りに、カリーが6連続得点を奪取。その後もプルアップジャンパーや3ポイント、フリースローを沈めていき、このクォーターだけで一挙18得点。ウォリアーズは41得点を荒稼ぎして一気にリードを奪う。
その後もカリーは巧みなボールハンドリングからステップバックの3ポイントを2発、さらには絶妙なタッチからフローターを放り込み、ウォリアーズが127-113で勝利を収めた。
33歳のスーパースターは、この試合でフィールドゴール成功率50.0パーセント(14/28)、3ポイント成功率47.4パーセント(9/19)にフリースロー13本をノーミスで放り込んでゲームハイの50得点に7リバウンド10アシスト3スティール。
今季リーグハイの50得点をたたき出したカリーは、キャリア10度目の50得点ゲームに到達。カリーム・アブドゥル・ジャバー(元ロサンゼルス・レイカーズほか)と並んでNBA歴代10位タイに浮上した。
キャリア13シーズン目のベテランとはいえ、カリー自身もこの日のようにオフェンス面で爆発すると教えることはできないようだ。
「そう言うのは難しいかな。確かに、最初の2本が決まり、両方ともいいリズムだったし、手から離れた感覚も良かった。そういう時はその瞬間に集中していくことだね。どのポゼッションでも、始まった時に直前の1本で作り上げたことを大事にしている」とカリーは言う。
そして第3クォーターの爆発は、前半終了間際にステップバック3を決めたことが大きかったようだ。
「多分、ハーフ(タイム)の前に入ったショットで、ロッカールームへ流れを持ち込めたんだと思う。そして第3クォーターに入って、立て続けに決まるのを待ち始めたら、そうなったのさ」。
ウォリアーズではカリーのほかにプールが16得点4リバウンド4アシスト、アンドリュー・ウィギンズが13得点、ファン・トスカーノ・アンダーソンとデイミオン・リーがそれぞれ11得点、ドレイモンド・グリーンが7リバウンド9アシスト2スティールをマーク。ウォリアーズは5連勝を飾り、9勝1敗でリーグトップに立っている。
この試合で28得点9アシストをマークしたトレイ・ヤングは、カリーの超絶パフォーマンスを目の当たりにして「ステフが数多くのオープンショットを打てていたことがクレイジーだった。彼は歴代でベストなシューターだ」と脱帽していた。
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