2021.12.21
ステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)は、12月15日(現地時間14日、日付は以下同)に行われたニューヨーク・ニックスとの一戦で2974本目の3ポイントを成功させ、NBAのレギュラーシーズン歴代最多成功数を更新した。
不規則な体勢ながらもカリーらしいクイックなモーションから放たれた一投がリングを通過した瞬間、対戦相手のニックスファンを含め、会場は総立ちに。直後の粋なファールでゲームが中断されると、マディソン・スクエア・ガーデン(MSG)はバスケットボールの歴史に新たなページが刻まれた瞬間を惜しみなくセレブレーションした。
カリーがスティーブ・カーからボールを受け取った直後、父デル・カリーにそれを手渡し熱い抱擁を交わしたシーンには、目頭が熱くなったファンも多いはず。また、一度ベンチに下がった際には、通用口まで降りてきた母ソーニャ・カリーにも笑顔で感謝の気持ちを伝える姿がとても印象的だった。
そんな歴史的な瞬間をアシストしたのは、相棒クレイ・トンプソンの不在を見事にカバーするウォリアーズの新たなコア、アンドリュー・ウィギンスだった。ウィギンスは試合後「ちょっとのスペースとステフを見つけ、歴史を塗り替えるチャンスだと思ったんだ」とコメント。そして、「あのショットをアシストできたことは、とても意味のあることだよね。僕が一生大切にし、生涯あの瞬間を思い出すだろうね」と続け、メモリアルな瞬間の一部になれたことを誇らしげに語った。
Most Assists on Curry Threes. KD is third! pic.twitter.com/gUvmOEFgDW
— Ballislife.com (@Ballislife) December 15, 2021
グリーンは「ウィギンスはカリーにあんなパスをしたことはない。一度たりともね(笑)。正直、驚いたよ。でも、いいパスだった。俺はあの瞬間に立ち合い、手をあげて喜べただけで十分幸せだよ」と語っており、ウィギンスにメモリアルアシストを奪われた嫉妬を滑稽なコメントに変換し、記者たちから笑いを掻っ攫っている。
さて、カリーの人柄については、いまさら多くを述べる必要はないだろう。同選手はチームメートのスーパープレーに大はしゃぎし、1年目のルーキーのためにスクリーンをかける過去に類を見ない唯一無二のエースだ。
そのカリーは試合後、偉大な記録までの道のりをともに歩んでくれたグリーンとイグダーラに感謝の気持ちを込めて、高級時計「ロレックス」をプレゼント。その一方で、時計の贈呈を知ったケビン・デュラントは、自身が同アシスト記録でグリーン、イグダーラに次ぐ3位にいることから、「俺にもロレックスを送ってね」とTwitterにつぶやき、元チームメートにユーモアたっぷりの祝辞を送っている。
After his history-making game tonight, @StephenCurry30 gifted @Money23Green & @andre with engraved Rolexes: pic.twitter.com/SF4jhiBWW0
— Dominique Collins (@dominique_mpc) December 15, 2021
果たしてカリーはこの先、この偉大な記録をどこまで伸ばすのだろうか。カリーであれば、地球が滅びるまで更新されることのない数字を残しても誰も驚かないだろう。
文=Meiji
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