2021.12.30

過去10年でプレーヤー個人の得失点差を示す“プラス/マイナス”が最も高い選手は?

+/−でNBAトップの数字を誇るステフィン・カリー[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 バスケットボールのデータ分析は近年、一層複雑さを増している。

 得点、アシスト、フィールドゴール成功率などをはじめとするベーシックスタッツは見慣れた表示だが、アドバンスド・スタッツでは様々なデータを組み合わせてより本質的な解析を行い、個人とチームの有用性を視覚化できる。

 +/-(プラス/マイナス)は、アドバンスド・スタッツのなかでもメジャーなデータのひとつとして注目を集めている。+/-は、1人のプレイヤーが試合に出場している間の得失点差を示すもので、勝利への貢献度を数値化したデータとして、気にかけているファンも多いことだろう。

『Bleacher Report』のライター、アンディ・ベイリーは、ユニークなデータ分析に定評がある人物。そのベイリーが、過去10年で最も+/-の高いNBA選手ランキングを公開した。

 堂々の1位に輝いたのは、歴代3ポイントシュート成功数を更新しつづけるゴールデンステイト・ウォリアーズ不動のエース、ステフィン・カリーだ。その数値は+6087となり、2位のケビン・デュラント(ブルックリン・ネッツ)が+4746であることを踏まえると、いかに3度のNBAチャンピオンがオンコートで影響力を放っているかがお分かりいただけるだろう。

 また、ドレイモンド・グリーンが+4637で3位、クレイ・トンプソンが+4366で6位と、上位トップ10にはウォリアーズのフランチャイズプレーヤーが3選手もランクイン。加えて、2013年からのほとんどを同チームで過ごすアンドレ・イグダーラも+3303で9位に名を連ねていることから、圧倒的なディフェンス網を敷くスティーブ・カーの優れた手腕も改めて証明される結果となった。

 一方、ベイリーは直近10年の+/-のワーストランキングも発表。

 今シーズン絶好調のシカゴ・ブルズをけん引するザック・ラビーンが-1617でワースト2位にいるのは、意外なデータ。チームの成績や戦力も大きく影響するデータだけに、一概な評価を下すことはできないものの、その他ではコリン・セクストン(クリーブランド・キャバリアーズ)、ディアンジェロ・ラッセル(ミネソタ・ティンバーウルブズ)、ジュリアス・ランドル(ニューヨーク・ニックス)ら各チームのエースが多数ランクインしている。

ブルズのラビーンが+/−ワースト2位にランクインすることに[写真]=Getty Images


 そのほかにも出場時間を36分と仮定して算出する“Per 36 Minutes”や、その選手によってもたらされた勝利数“Win Share(WS)”など様々なスタッツが存在するので、データ好きの方はリサーチしてみてはいかがだろうか。

 文=Meiji

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