2022.04.30
ダラス・マーベリックスの若きエース、ルカ・ドンチッチは、NBAキャリア4シーズン目にして早くもトップスターの1人にカウントされている。
ダーク・ノビツキーからバトンを渡されたスロベニア出身のポイントガードは、2年目以降コートで絶対的な存在としてのポジションを確立。世界最高峰のリーグにすっかり溶け込んで、ポテンシャルを遺憾なく発揮している。
しかし、そんなドンチッチにもネガティブな評価がある。それは、彼がコート上でストレスを露わにし、度々相手選手や審判と衝突することだ。
『TeamRankings.com』のデータによると、今シーズンドンチッチは15回のテクニカルファウルを吹かれている。これはラッセル・ウェストブルック(ロサンゼルス・レイカーズ)やカール・アンソニー・タウンズ(ミネソタ・ティンバーウルブズ)らを上回り、現段階でリーグ最多の数字だ。
ドンチッチもこの不名誉な記録を反省しているようだ。JJ・レディックがホストを務める『The Old Man and the Three』に出演した際に事実を重く受け止め、決意を表明している。
「自分と向き合う機会を設けたんだ。僕の振る舞いは到底受け入れられない。僕は自分自身と会話して、『このままではいけない』と胸に誓った。本当にひどいありさまだと思う。内心わかってはいたんだけど、続けてしまった。もう終わりにしよう。『もうしない』と自分に言い聞かせたよ」
ドンチッチは審判に詰め寄った結果、ディフェンスへ戻るのが遅れて失点を許容したり、苛立ちからチームのムードを停滞させることがしばしばだった。しかし、ドンチッチはすでに解決策を見つけた様子だ。3月19日(現地時間18日)に行われたフィラデルフィア・セブンティシクサーズ戦後、自身をセーブするユニークな方法を明かしている。
「面白いやり方だよ。頭の中で歌を歌い始めるんだ(笑)。お気に入りの曲をピックアップして、歌い始め、フラストレーションが過ぎ去るのを待つようにしている」
そして、本人はこの脳内歌唱の効果を早速実感しているという。
「思うに、直近の数ゲームは審判といい関係にあると思う。もし僕がファウルを犯したら、ただ彼らの元へ行き、普通の会話をする。それだけだ。こうでなくちゃいけないよね」
NBAではテクニカルファウルがかさむと、出場停止のペナルティが課される。ドンチッチは出場停止まで目前に迫っているが、今後1試合も落とせないプレーオフが控えていることを考慮すると、本人もどこかで歯止めをかけなければならなかったのだろう。
改心したことでどのような影響が生まれるのか、優等生ドンチッチのコート上での振る舞いにも注目していきたいところだ。
文=Meiji
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