2022.04.30

初のPO1回戦突破を果たしたドンチッチ「ここへたどり着くために必死にやってきた」

ドンチッチ(右)がキャリア初のプレーオフ1回戦突破[写真]=Getty Images
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 4月29日(現地時間28日、日付は以下同)。ダラス・マーベリックスは敵地へ乗り込み、ユタ・ジャズとのプレーオフ ファーストラウンド第6戦に臨んだ。

 試合時間残り2分30秒。ジャズはボーヤン・ボグダノビッチの長距離砲で94-94の同点に追いつくと、マブスはルカ・ドンチッチのキックアウトからジェイレン・ブランソンが左コーナーで3ポイントを沈めて3点差へ。その後ジャズがルディ・ゴベアのショットで1点差に詰め寄ると、残り4.3秒にブランソンがフリースロー2本のうち1本を決めてマブスが2点差とする。

 ジャズ最後のポゼッション。左ウィングでボールをもらったボグダノビッチがポンプフェイクでスペンサー・ディンウィディーを跳ばせて、ワイドオープンで逆転勝利をかけて3ポイントを放った。

「しまった…。『彼はあそこからミスすることはほとんどない』と思った。もう心臓が止まったよ」(ドンチッチ)

 コート上の選手たち、ベンチにいた選手たちやコーチ陣、会場に集まった観客がボールの行方を追う中、ボグダノビッチの右腕から放たれたショットはリングをくぐり抜けることはなく、マブスが最終スコア98-96で勝利。

 見事勝ち切ったマブスでは、ドンチッチが24得点9リバウンド8アシスト2スティール2ブロック、ブランソンが24得点2スティール、ディンウィディーが19得点、ドリアン・フィニー・スミスが18得点10リバウンド5アシストをマーク。

 この勝利によって、マブスは4勝2敗でジャズとのシリーズを制し、カンファレンス・セミファイナル進出が決定。マブスがプレーオフの1回戦を制したのは、フランチャイズ史上初のNBAチャンピオンとなった2011年以来初。当時はジェイソン・キッドHC(ヘッドコーチ)が現役としてプレーしていた時のこと。

 昨年までの2年間は、いずれもロサンゼルス・クリッパーズに敗れており、ドンチッチにとってもプレーオフのシリーズを制したのはキャリア初となった。

「僕らはここへたどり着くために本当に必死になってやってきた。このチームはファーストラウンドを突破するに値すると思う。皆で戦い抜いたんだ。今日の僕らはいいプレーができていなかったけど、皆で一丸となってやり続けた。一丸となってやり続けたことが、今日勝てたカギだった」。

 シリーズ終了後にそう語ったドンチッチは、左ふくらはぎの張りにより最初の3試合を欠場。だがマブスはその3試合でブランソンやディンウィディー、マキシ・クリーバーといった選手たちがステップアップして2勝をもぎ取る大健闘。

 在籍6シーズン目で、このシリーズ最長となる平均43.3分コートに立ち、13.2得点6.3リバウンド2.8アシスト1.2スティールを残したフィニー・スミスは「僕たちはプレーオフで数多くの試合をこなしてきたけど、セカンドラウンド(カンファレンス・セミファイナル)へ進んだことがなかった。でも、今年の僕らはなにかすごいことができるんじゃないかという気がしていた。このシリーズに勝てると皆が期待していたんだ」とシリーズ突破を喜んだ。

 マブスがウェスト準決勝で対戦するのは、昨季のウェスト覇者フェニックス・サンズ。5月3日から幕を開けるシリーズに向けて、ドンチッチは「彼らを倒すためには、自分たちのベストなバスケットボールをプレーしなきゃいけないだろうね」と気を引き締めていた。

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