2022.06.23

今夏に重要な決断が迫るウォリアーズGM「我々のゴールはFA選手たちを呼び戻すこと」

ウォリアーズのマイヤーズGM(左)とレイコブ オーナー(右)[写真]=Getty Images
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 6月23日(現地時間22日、日付は以下同)。ゴールデンステイト・ウォリアーズのスティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)とボブ・マイヤーズGM(ゼネラルマネージャー)が2021-22シーズンの終了会見を行なった。

 2018年以来、4年ぶり通算7度目の優勝を飾ったウォリアーズだが、プレーオフ開始前の時点では優勝候補の筆頭には入っておらず、両者との会話でもチャンピオンシップを勝ち取る力量ではないという認識だったという。

 それでも、チームはファーストラウンドでデンバー・ナゲッツを4勝1敗、カンファレンス・セミファイナルでメンフィス・グリズリーズを4勝2敗でそれぞれ下し、カンファレンス・ファイナルではダラス・マーベリックスを4勝1敗で撃破し、ボストン・セルティックスとのNBAファイナルを4勝2敗で制してみせた。

「このチームが勝ち進むにつれて、ボブと私は共に自分たちの考えを変えていった。我々がよくなり続けていくなら、ちょっと待てよ、我々にも(優勝する)チャンスがあるかもしれない、とね」とカーHCは振り返る。

 覇権奪取に成功したウォリアーズは、ステフィン・カリークレイ・トンプソンドレイモンド・グリーンアンドリュー・ウィギンズ、ジョーダン・プール、ジョナサン・クミンガジェームズ・ワイズマン、モーゼス・ムーディーが契約下におり、来季に向けて大幅に戦力ダウンするとは思えない。

 ただ、NBAファイナルでローテーション入りしていたケボン・ルーニーオットー・ポーターJr.、ゲイリー・ペイトン二世、さらには大ベテランのアンドレ・イグダーラネマニャ・ビエリツァ、ファン・トスカーノ・アンダーソンといった選手たちが制限なしフリーエージェント(FA)、2ウェイ契約のクリス・チオッザが制限付きFAとなる。

 ウォリアーズはすでに契約下にいる選手たちだけで来季の年俸総額が約1億7108万ドル(約232億6688万円)と超高額で、ラグジュアリータックスの支払いも確実な状況なのだが、マイヤーズGMはこう話していた。

「年俸総額は、すでに皆さんのご存じのとおりリーグで最も高額だ。2位ともかけ離れている。でもジョー(レイコブ オーナー)は常に勝利することを求めていた。あとは我々がフリーエージェンシーで彼らに対して価値をつけることができるかどうかだと思う」

「我々のゴール、望みというのは、彼ら(FA選手たち)を呼び戻すこと。そして(このメンバーで)また臨もうとしている。FAの多くはNBAファイナルで見せ場を作ってくれた。それはこのチームにとって非常に重要な選手ということなんだ」。

 となると、今夏のFA戦線でウォリアーズが再契約を優先するのはファイナルでローテーション入りしていた3選手(ルーニー、ポーターJr.、ペイトン二世)だろう。

 そして来季終了後に制限なしFAとなるウィギンズ、来季開幕前までに延長契約を結べなければ来夏に制限付きFAとなるプールとの交渉もあり、今夏には重要な決断がいくつも迫っている。

 彼らと再契約あるいは延長契約を締結することで、年俸総額はさらに跳ね上がることになるだろう。だがマイヤーズGMやレイコブ オーナーは優勝チームのロースターをそのまま解体して戦力ダウンするのではなく、来季以降も覇権争いが可能なチーム作りを目指している。

 そのため、ウォリアーズのフロント陣は可能な限り、FA選手たちと再契約を結び、豪華戦力を保持していくために積極果敢に動くことになりそうだ。