2022.08.06
今年のNBAファイナルで、ゴールデンステイト・ウォリアーズのドレイモンド・グリーンは6試合のうち3試合(第1、3、5戦)でファウルアウト。
2015年から19年にかけて5年連続でファイナルを戦ってきたウォリアーズの闘将は、それまで頂上決戦におけるファウルアウトが皆無だっただけに、思うようにいかないことも多々あった。
ボストン・セルティックスとのシリーズで、平均36.2分6.2得点8.0リバウンド6.2アシスト1.7スティールを残したとはいえ、フィールドゴール成功率33.3パーセント、3ポイント成功率12.5パーセントはこれまでのファイナルで自己最低の数値に。
それでも、シリーズ第2戦では9得点5リバウンド7アシスト、第4戦では9リバウンド8アシスト4スティール、第5戦では8得点7リバウンド6アシストをマーク。そして第6戦では2本の3ポイント成功を含むシリーズ最多の12得点12リバウンド2ブロックに8アシスト2スティールの大活躍を見せて自身4度目のチャンピオンシップを獲得した。
セルティックスのジェイレン・ブラウンは、チームトップのシリーズ平均23.5得点にフィールドゴール(FG)成功率43.1パーセント、3ポイント成功率34.0パーセントを残したものの、グリーンが主なディフェンダーを務めたシーンではFG成功率29.4パーセント、3ポイントに至ってはわずか6.7パーセント(1/15)に抑え込まれており、ディフェンス力でも持ち味を発揮。
優勝決定後の会見で、グリーンはチームのオフェンスについて語りつつ、ディフェンスの重要性を説いていた。
「ステフ・カリーやクレイ・トンプソン、ジョーダン・プールのようにショットを決める連中がいて、人を引き付けるオフェンスがあることで、人々はそのことに感謝していくだろう。
だが彼らのオフェンスを見てくれ。俺たちがあのチーム(セルティックス)を倒したのはディフェンスがあってこそなんだ。今夜あのチームは100得点したか?
6試合のうち、4試合で彼らは100得点にいかなかっただろ? 俺たちはディフェンスで相手を倒したのさ。最高のディフェンスなしにチャンピオンシップを勝ち取ることはできない。俺たちはそれを知っているし、理解しているんだ。自分たちのディフェンスにはプライドを持っている。そしてそのディフェンスが、俺たちのオフェンスを活気づけると分かっているんだ」。
カリー、トンプソン、グリーンのトリオは、ウォリアーズ在籍10シーズン目を終えて6度のNBAファイナル進出を飾り、4度目の優勝を手にした。NBAという新陳代謝が激しい世界で、この先に何が待ち受けているかは誰にも分からないのだが、グリーンは今後についてこう口にしていた。
「俺は数字にするのは好きじゃない。だから俺たちなら5回目、6回目を獲得できる、って言うのもね。俺たちは崩壊するまで(優勝を)勝ち取ろうとしていく。毎年このレベルで競い合っていくことこそが、俺たちのゴールなのさ」。
はたして、ウォリアーズが誇る3本柱はこれから先も優勝回数を重ねることができるのだろうか。このチームの強固な核が健在な限り、覇権争いへ参戦することは十二分に可能だろう。
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