2022.09.05
NBAの2021-22シーズンはゴールデンステイト・ウォリアーズの4年ぶり通算7度目の優勝で幕を下ろし、オフシーズンに入って約1か月半が経過した。
その間、ドラフトやフリーエージェント(FA)戦線、サマーリーグがあったものの、選手たちは新シーズンに向けて休暇をとったり、ワークアウトをしたりしながら現地メディアや自身のSNSなどに登場して話題を振りまいている。
ウォリアーズで4度目のチャンピオンとなったドレイモンド・グリーンは、先月下旬に自身のツイッターで1998年のNBAファイナル、シカゴ・ブルズとユタ・ジャズの試合を観てこうツイートしていた。
「2017年の俺たちなら、彼らがあのようなプレーをしてきたらブルズを2ケタ点差で倒していただろうし、ジャズには40点差をつけていただろうな。異なる時代を比較することなんてくだらないのさ」。
するとグリーンと共にウォリアーズで4度の優勝を勝ち取ったアンドレ・イグダーラ(現FA)は自身のポッドキャスト番組「Point Forward」で「僕はブルズだね。君と議論するまでもない。マイケル・ジョーダン(元ブルズほか)がいるんだから、僕はそっちを選ぶ」と自身の考えを口にしていた。
90年代と現代ではバスケットボールのスタイルやルール(ハンドチェックルールやイリーガルディフェンスなど)も異なるため、どちらの時代のルールで対戦するかによっても展開は変わることは明白であり、現実的には誰もその勝敗は分からない。
そんななか、8月5日(現地時間4日)にグリーンのポッドキャスト番組へカイル・クーズマ(ワシントン・ウィザーズ)がゲストとして出演。共に現役で、同じフォワードのポジションを務める両選手のトークの中で、クーズマは1980年代に“ショータイム バスケットボール”で一世を風靡したロサンゼルス・レイカーズを引き合いに出していた。
レイカーズは80年から89年の10年間で8度もNBAファイナルへ進出し、5度の優勝を飾ってきた。特に80年代中盤から206センチの超大型ポイントガードのアービン“マジック”ジョンソンが繰り出すノールックパスからカリーム・アブドゥル・ジャバーやジェームズ・ウォージー、バイロン・スコット、マイケル・クーパー、AC・グリーンらが加点していくスタイルはリーグの脅威となり、数多くの勝利を積み重ねてきた。
「僕はショータイム レイカーズなら今でも支配していたと信じているよ。80年代のマジックのハイライトを観ていたんだけど、皆は彼の速さを分かっちゃいない。いや本当に、彼はすごく速かった。リバウンドを奪って、ドリブル3回で(ハーフ)コートへ入っていった。今のNBAはまさにそれだね」。
12分×4クォーターのレギュレーション(48分間)あたりのポゼッション数を指すペースで、97-98シーズンのブルズは89.0、ジャズは89.2だったのに対し、80年代のレイカーズはほぼ毎シーズン100を超えており、昨季のリーグ平均(98.2)よりもむしろハイペースだった。
もちろん、当時のレイカーズと17年のウォリアーズ、あるいは現代のチームを対戦させることはできないため、実際どうなるかという答えは出ず、今後も永遠にオフシーズントークのテーマの1つとなっていくに違いない。
クーズマは一昨季までレイカーズに在籍しており、20年にはレブロン・ジェームズ、アンソニー・デイビスらと共に王座を獲得したこともあり、古巣をプッシュしていたのかもしれない。
それでも、ジョーダン率いるブルズや17年のプレーオフで16勝1敗という歴代最高勝率(94.1パーセント)を残したウォリアーズ、01年のプレーオフで15勝1敗の当時歴代最高勝率(93.8パーセント)を残したレイカーズと共に80年代のレイカーズを加えることは、彼らの実績を考えれば当然と言えるだろう。
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