2022.07.29

バークリーが「彼は歴代でも最高の選手の1人」とカリーを評価…その位置づけは?

昨季4度目の優勝を飾り、初のファイナルMVPに輝いたカリー[写真]=Getty Images
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『ESPN』のマークスは「ステフ・カリーは歴代2位の選手だと見ている。マイケル・ジョーダンの次だ」

 キャリア13シーズン目となった昨季、ゴールデンステイト・ウォリアーズのステフィン・カリーは4度目の優勝に自身初のファイナルMVPを手にし、これまでのキャリアのなかでも最高級のシーズンを送った。

 オールスターとオールNBAチームにそれぞれ8度、得点王に2度、シーズンMVPに2度輝くなど、すでにバスケットボール殿堂入りを確実にしているスーパースターは、3ポイント成功数でプレーオフ(561本)、NBAファイナル(152本)に加えてレギュラーシーズンでも歴代1位となり、昨季終了時点で3117本を残している。

 『ESPN』のボビー・マークスは7月13日(現地時間12日、日付は以下同)に「ESPN News」へ出演した際、カリーはG.O.A.T.(史上最高の選手)として評されるマイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)とレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)の間に割って入ると話していた。

「私は現に、ステフ・カリーは歴代2位の選手だと見ている。マイケル・ジョーダンの次だ」

「今の私はカリーをレブロン・ジェームズより上にするだろうね」

 カリーからすればジョーダンに次ぐ選手という評価は光栄であり、驚くことになるかもしれないが、マークスはそれほどカリーのことを高く評価している。

「カリーには本能がある。私がジョーダンから感じ取ることができたものがね。彼がボールを持てばいつでも、ショットが決まってしまうと思えるものなんだ。彼(カリー)はオフェンス面で脅威なのさ」。

 コートに足を踏み入れるだけで相手ディフェンス陣の注意を引き、ボールを手にしていようとなかろうと、この男が動き回ればディフェンスはそれに振り回されてしまい、カリーは複数のディフェンダーを引き連れて得点あるいはプレーメイクでチームメートたちの得点機会を演出してしまうだけに、相手チームにとって厄介な存在なのは間違いない。

バークリーは「(歴代でも)10位から20位の間にいる。あとはもうそれぞれの好みによるんだ」

 その一方で、レジェンドで『TNT』のNBAアナリストを務めるチャールズ・バークリー(元フェニックス・サンズほか)は29日に『NBC Sports Bay Area』へ公開された記事のなかで、カリーをこう位置づけていた。

「彼が(4度目の優勝を)勝ち取った後、俺はアイザイア トーマス(元デトロイト・ピストンズ)のリストに入れると言った。彼はおそらくベストなポイントガード(PG)としてアイザイア トーマスと同じ枠に入って殿堂入りする。あの2人は歴代でもベストなPGだ」。

 トーマスはフィジカルコンタクトとメンタルタフネスで相手を圧倒した“バッドボーイズ”ピストンズのリーダーとして89、90年に2連覇を成し遂げた主役であり、2000年に殿堂入りし、昨年には75周年記念チームにも名を連ねた歴代最高級の司令塔。

 ただし、バークリーの歴代PGランキングには例外が存在する。それはトーマスと同年代にレイカーズで5度の優勝を飾り、レギュラーシーズンのキャリア平均11.2アシスト、プレーオフの同12.3アシストでいずれもNBA歴代トップに今なお君臨するアービン“マジック”ジョンソンだ。

「マジック・ジョンソンはちょっとユニークでね。なんと言っても208センチ(公称は206センチ)のポイントガードだからな。彼は別格だった。けど俺は歴代でもベストな小さなガードとして、ステフ(188センチ)をアイザイア トーマス(185センチ)のすぐ隣に入れたんだ」。

 バークリーのなかで、今後カリーが5度目の優勝を飾れば、マジックと並ぶことになるのかどうかは分からない。ただ、レジェンドはこうも話している。

「彼は歴代でも最高の選手の1人だ。彼はすばらしい若者でもある。彼と会ったり、一緒にいるのはいつも楽しいものだ。ものすごいキャリアを送っている。彼は(歴代でも)10位から20位の間にいる。あとはもうそれぞれの好みによるんだ」。

 34歳のカリーがこれから先、どこまでトップレベルを保持できるかは誰にもわからない。だがバークリーが「彼のキャリアはまだ終わっちゃいない」と話したように、今季以降もさらにレガシーを残していく可能性が十分ある。

 カリーが自身5度目の優勝、17、18年以来となる2度目の2連覇など新たな偉業に到達することができるかは必見だ。

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