2022.06.17

4年ぶり4度目の優勝を果たしたカリー「自分たちの夢を実現させようと努力してきた」

自身初のファイナルMVPを獲得したカリー[写真]=Getty Images
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 6月17日(現地時間16日)に行なわれたボストン・セルティックスとのファイナル第6戦を103-90で制したゴールデンステイト・ウォリアーズは、ここ8年間で4度目となるNBAチャンピオンに輝いた。

 2014-15シーズンにスティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)が指揮官へ就任後、ステフィン・カリークレイ・トンプソンドレイモンド・グリーンアンドレ・イグダーラは4度目の優勝を飾ったことで、レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ/4度)と並んで現役最多タイの優勝回数に。

 19年までの在籍期間で主にシックスマン、3シーズンぶりに復帰した今季はベンチプレーヤーとして出場しつつ、ベテランと若手とのつなぎ役としてアシスタントコーチのような役割もこなしてきたイグダーラは、ウォリアーズが誇るビッグ3をこう語る。

「ステフ、クレイ、ドレイモンド。彼らがこのリーグで成し遂げてきたこと、それに(このチームで)基盤を作り上げてきたことは大いに称えるべき。これからの100年間で、ベストな選手たちやチーム、基盤について語るにあたって、彼らはチャンピオンシップを勝ち取るシステムを構築したようなものさ」。

 在籍13シーズン目のカリー、11シーズン目のトンプソン、10シーズン目のグリーンは、トンプソンがケガのため昨季までの2シーズンを全休したとはいえ、ドラフト指名されたウォリアーズで主軸へ成長し、プレーオフを勝ち上がってリーグを制するチームの看板選手となった。

 今季はトンプソンが1月中旬まで全休で、レギュラーシーズン中盤にグリーンが戦線離脱、最後の1か月はカリーがケガのため離脱と、プレーオフでカリーが復帰するまでベストメンバーがそろうことはなかった。

「ポストシーズンを迎えるまで、僕らは自分たちの思うようには進まなかった。それは前にも言ったことで、ピークを適切な時期に持っていく必要があった。ローテーションがどうなっていくのか、ケミストリーをどう作り上げていくのかが明確ではなかったんだ。でも僕らはやり遂げた。そう考えるとクレイジーだね」。

 カリーは試合後の会見でそう語り、19年のファイナルでトロント・ラプターズに2勝4敗で敗れてから、ケガや選手の移籍などもあってチームが苦しんできたこともこのように振り返っていた。

「プレーオフの2か月間、これまでの3年間、この48時間は、コート内外で感情面がローラーコースターになっていた。そこで僕らは日々積み重ねてきたことを持ち込み、自分たちの夢とゴールを実現させようと努力してきたんだ」。

 4勝2敗で終えたセルティックスとのファイナルで、カリーはシリーズ平均37.5分31.2得点6.0リバウンド5.0アシスト2.0スティールに3ポイント成功率43.7パーセントを記録して文句なしのファイナルMVPを獲得。

 自身初のファイナルMVPに輝いたカリーは今回の優勝は「これまでと違うのは確かだね」と口にし、さらにこう続けていた。

「過去3年間に起きたこと、ケガやロースターが変わっていたことを知っているからね。ウィグズ(アンドリュー・ウィギンズ)がやってきて、若い選手たちがこのステージへまた戻って勝てるんだという信念を持ち込んでくれた。

 そして今、僕とクレイ、ドレイ、アンドレはついに4つ目のチャンピオンシップを手に入れた。スペシャルなことさ。これまでに費やしてきたすべてのことがこの優勝へ通じたんだ。僕は皆のことを誇りに思っているよ」。

 ウォリアーズの絶対的な中心となって、見事4度目の優勝へと導いたカリー。シリーズ中のパフォーマンスはファイナルMVPとして申し分なく、セルティックスが敷いてきた強固なディフェンスを何度もかいくぐり、タフショットさえ幾度も沈めてきただけに、今回の優勝でカリーは選手としての格をさらに上げたと言っていいはずだ。

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