2022.08.10
6月17日(現地時間16日)、ゴールデンステイト・ウォリアーズの優勝で幕を閉じたNBAファイナル2022。4戦目を1勝2敗で迎え、負ければ王手をかけられる苦境に追い込まれたウォリアーズだったが、エースのステフィン・カリーが43得点と奮闘。シリーズをイーブンにする勝利を収めたが、試合の終盤では核の1人、ドレイモンド・グリーンがベンチに下げられていた。
ボストン・セルティックスに敗れた第3戦、グリーンは35分間出場するものの2得点4リバウンド3アシストと芳しくないパフォーマンス。第4戦では2得点9リバウンド8アシストとやや復調したが、スティーブ・カーヘッドコーチは大接戦を繰り広げたGAME4の第4クォーターで、グリーンを度々ベンチに戻した。
グリーンはシュートタッチをつかめずにいたが、2016-17シーズンで最優秀守備選手に輝いたディフェンス力は健在。それでも、1ポゼッション差で進行し失点を抑えたい最終クォーターで彼を交代させたのは、長年苦楽を共にしてきた指揮官ゆえの直感だったようだ。『Point Forward Podcast』でカーHCがその真相を語っている。
「私はもう8年もここにいるから、ウチのメンバー全員のことをよく知っている。GAME4でドレイモンドを外したのは深く考えたからではなくて、あのとき出ていたユニットがうまく機能していなかったからだよ。1分か2分ぐらい彼をコートから出して、また戻そうと考えていたね」
また、「うまく機能するグループを見つけたら、それを維持することが大事なんだ」と勝利へのメソッドを話した。
「誰がフロアにいてもいいんだ。誰かをベンチに下げたからといって、その人が傷つくことを心配するわけにはいかないよ。それに、ドレイモンドはアンドレ(アンドレ・イグダーラ)と話をしていたと聞いてたし、きっと試合に戻る準備ができていたんだろうね。案の定、彼は戻ると素晴らしいプレーを見せてくれた」
グリーン自身も、この件については「コーチがそう考えるなら、僕はそれを信じるだけださ」とコメントするなど、カーHCへ全幅の信頼を寄せている。第6戦では12得点12リバウンド8アシストと指揮官の期待に応える活躍を見せ、優勝を決めた第6戦の勝利に大きく貢献した。
たとえチームの中心選手だろうと、他に調子のよいプレーヤーがいれば躊躇なく交代させるほど、勝利への執念を持つカーHC。カリー、クレイ・トンプソン、グリーンの”BIG 3″体制で4度の優勝を実現してきたウォリアーズだが、彼らがこれだけの功績を立てているのはカーHCの手腕によるところも大きいのだろう。
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