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8月24日(現地時間23日、日付は以下同)。ブルックリン・ネッツはトレード要求と報じられていたKDことケビン・デュラントとの協議の末、互いに協力して前へ進んでいくことで合意に達し、事実上のトレード要求撤回となり、今季もネッツの一員としてプレーすることとなった。
ネッツは昨季イースタン・カンファレンス7位の44勝38敗でレギュラーシーズンを終え、プレーイン・トーナメントの末にプレーオフ進出。だがファーストラウンドでボストン・セルティックスに4連敗を喫してしまい、早々にポストシーズンで姿を消していた。
とはいえ、昨季はカイリー・アービングが新型コロナウイルスのワクチン未接種によってなかなかプレーできず、年明けになってようやく初出場。すると1月中旬に入ってデュラントがひざを痛めたことで戦線離脱。
2月のトレードデッドラインにフィラデルフィア・セブンティシクサーズからベン・シモンズ、セス・カリー、アンドレ・ドラモンド(現シカゴ・ブルズ)を獲得も、シモンズは背中に椎間板ヘルニアを抱えていたこともあり、結局1試合も出場できず。
今夏カイリーはプレーヤーオプションを行使して残留、シモンズはトレーニングキャンプから合流できる見込みで、デュラントとカイリー、シモンズというビッグ3がようやくコート上で共演することが期待されている。
かつてニューヨーク・ニックスとボストン・セルティックスで指揮を執り、現在はニューヨーク州にあるアイオナ大学で指揮官を務めるリック・ピティーノは、24日に『NJ Advance Media』のzoom取材に応じ、デュラントが残留したネッツを「チャンピオンシップを狙えるチームだ」と評していた。
「あの2人(デュラントとカイリー)はNBAで最も爆発力のあるオフェンシブな選手たちの中の2人。そしてもしシモンズが健康体ならば、彼はすばらしいプレーメイカーであり、申し分ないディフェンシブプレーヤー。だから彼らはすごいチームになる」。
デュラントとカイリーのオフェンス力はリーグ最高級で、昨季は両選手とも複数試合で50得点以上をマーク。それぞれが持ち前のスキルを駆使して攻め立てるのだが、この2人には驚異的なシュート力が備わっていることも特筆すべきだろう。
一方のシモンズはフリースローや3ポイントを苦手としてきたものの、211センチ108キロとセンター顔負けのサイズと高い身体能力を兼備し、トランジションやハーフコートからプレーメイクが可能で、ポイントガードからセンターまでガード可能なディフェンス力も備わっている。
ピティーノは「どのチームもドレイモンド・グリーン(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)を必要としている。私が思うに、シモンズはたぶんその役割を務めるはずだ。彼はプレーメイカーで、ディフェンシブプレーヤーなのだから」と期待を寄せていた。
昨季4年ぶりの王座に就いたウォリアーズには、ステフィン・カリー、クレイ・トンプソン、ジョーダン・プール、アンドリュー・ウィギンズと豊富なスコアラーたちがいるのだが、グリーンはプレーメイクをこなして彼らのシュート力を最大限に活かしており、ディフェンスでは複数のポジションを守りつつ、絶妙なカバーに入って相手チームの得点を防ぐ重要な役割をこなしている。
いずれも在籍10年以上を誇るウォリアーズのビッグ3(カリー、トンプソン、グリーン)と比較すると、ネッツのビッグ3はまだコートで共演できていないだけに、経験値という点では圧倒的に劣るものの、シモンズがデュラントとカイリーのオフェンス力を活かすことができれば、恐ろしいチームになるのは確実。
ネッツにはビッグ3のほかにもセス・カリー、ジョー・ハリス、パティ・ミルズというシューター陣、ロイス・オニールにTJ・ウォーレンといったフォワード陣もおり、彼らがオールスタートリオをサポートすることでチーム力はさらに増すに違いない。
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