2022.10.03

MSEと玉川学園がパートナーシップ締結…町田瑠唯が中・高校生とクリニックで交流

玉川学園中高バスケ部の生徒たちとの交流を楽しんだ町田瑠唯 [写真]=バスケットボールキング編集部
バスケットボールキング編集部

今後はワシントンDCでインターシップ研修など交流も予定

 ワシントン・ウィザーズなどを運営するモニュメンタル・スポーツ&エンターテイメント社(MSE)と学校法人玉川学園が9月16日にパートナーシップを締結したことに伴い、10月1日、玉川学園記念体育館で調印式を行った。式にはMSEのパトリック・ダフィー氏(グローバルパートナーシップ部門SVP)をはじめ、今回のNBAジャパンゲームズで来日していたウィザーズのレジェンド、ジョージ・ミュワサン氏、MSEが所有するWNBAワシントン・ミスティックス所属の町田瑠唯が参加した。

MSEと玉川学園がパートナシップを締結 [写真]=バスケットボールキング編集部


 締結にあたり玉川学園の小原芳明理事長は「ワシントン・ウィザーズが教育機関と締結するのは初めてとなりますが、本学が目指す『本物に触れる教育』という観点から、より良い関係を築いていきたいと考えています。また、今回のパートナーシップ契約によって、子どもたちにはさらに(スポーツや国際親善への)関心を深めてもらいたいと考えています」とコメント。それを受けてMSEのダフィー氏は「スポーツの基礎となるものは教育です。玉川学園は大変素晴らしい環境にある学校で、今回のパートナーシップ締結について大いに期待を持っています」と言葉を寄せた。

 そもそも今回の契約はどういう契印で結ばれたのか? それについて、玉川アスレチック・デパートメントの川崎登志喜部長は、「ウィザーズがジャパンゲームズに来日すると聞いて、ぜひとも本校でクリックを開催してもらいたいと思いコンタクトを取ったのがきっかけです。MSE社と打ち合わせをしていく中、色々と提案をいただき、パートナーシップ契約に至りました」と経緯を説明。もともと玉川学園とMSEの地元、ワシントンDCとは「本学の芸術学部生が毎年開催される『桜まつり』において和太鼓の演奏に行くなど交流を深めてきた町」(川崎部長)とのこと。

 今回はウィザーズとミスティックスのスタッフによるバスケットボール、チアダンサー、eスポーツプロ選手から直接指導を受けるクリニックを実施し、在校生との交流を行った。今後について川崎部長は「大学生や体育専攻の学生との交流や、現地でのインターンシップ研修を実現したい」と期待を膨らませた。

クリニックで生徒に声をかける町田 [写真]=バスケットボールキング編集部

町田瑠唯は「久しぶりに中高校生に接して楽しかったです」と笑顔

 調印式に続いて開催された「Court Dedication」では、ミュワサン氏、町田、ウィザーズ、ミスティックスのスタッフが同校の中・高バスケ部を指導するクリニックが行われた。ボールハンドリングやシュート練習など、ファンダメンタルを学ぶメニューが4つのグループに分かれて効率的にクリニックが進行。町田は見本のプレーを見せたり、生徒たちに声をかけたりと、積極的に交流を楽しんでいる様子。クリニック終了後は参加者一人ひとりへ丁寧にサインをする姿も印象的だった。

丁寧に生徒たちにサインする町田 [写真]=バスケットボールキング編集部


 WNBA初挑戦から帰国後、久しぶりにメディア対応を行った町田は、「久しぶりに中高校生に接して楽しかったです」とコメント。9月30日に初めてNBAジャパンゲームズを観戦したとのことで、「日本でもこれだけ盛り上がるんですね」と驚いた表情を見せた。

 また、オーストラリア・シドニーで行われていたFIBA女子ワールドカップで、女子日本代表がグループフェイズ敗退となったことについて話が及ぶと、「選手一人ひとりが全力を尽くして、日本を背負って戦っていたので、刺激をもらいましたし、自分も代表でもう一度やりたいなと気持ちもありました」と率直な感想を語った。さらに「ヘッドコーチが替わってまだ1年ですので、今後、どんどんかみ合っていけたらもっと強いチームになっていくと思います」と、期待を寄せた。

 今回はミスティックスの一員としてこの日のイベントに参加したが、今後は富士通レッドウェーブに所属を戻し、10月19日に開幕するWリーグに向けて準備を進めていくという。富士通は同21日に東京羽田ヴィッキーズとの初戦に臨むが、間もなくチームに合流することも明かした。

町田はクリニック後、メディア対応を行った [写真]=バスケットボールキング編集部


取材協力=玉川学園
取材・文=入江美紀雄