2022.11.25

シャックが生前のコービーに連絡しなかったことを後悔「電話するべきだった」

オニール(左)とコービー(右)はレイカーズでNBA3連覇を達成した[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 シャキール・オニールは現役時代、4度のNBAチャンピオンに輝いた。ペイントエリアでの圧倒的な支配力は、NBAの長い歴史を振り返っても右に出る者はおらず、10度のフィールドゴール成功率トップの記録は未だに破られていない。

 シャックとタッグを組んだのが、ロサンゼルス・レイカーズの伝説コービー・ブライアントだった。現役時代は関係性に亀裂が入っているという報道も少なくなかったが、その原因は2人の勝利への貪欲さと生まれながらの闘争本能であり、根底にはいつも互いへのリスペクトがあった。

『PEOPLE』誌の表紙に登場したシャックは、コービーとの悲劇的な別れから3年を迎えるにあたり、生涯のライバルを失った悲しみを口にしている。

「連絡を先延ばしにしてしまった。この世界で二度とコービーに会うことはできない、永遠にだ。ただただ、電話するべきだった。彼もまた電話をよこすべきだった。俺たちは2人ともコンタクトを取るべきだったんだよ。でも、彼も俺も仕事があったからね。だから『会える時に会おう』という感じだったんだ」

「みんなが知っているように、コービーと俺は何年もの間、非常に複雑な関係にあった。でも、ライバル関係にありながら最高の音楽を生み出したジョン・レノンとポール・マッカートニーのように、互いにリーダーシップを発揮するデュオだったんだよ」

 コービーの死後、彼を哀悼するシャックの悲しみにあふれたスピーチには多くの人が心を打たれたことだろう。カメラが回っていないところで冗談を言い合ったこと、TEAMの文字に“I”はないと伝えた際に「“M”と“E”(ME)がある」と返答されたこと、そして「こっちの世界は任せろ」という力強い言葉、そのすべてに愛が込められていた。

 盟友との関係を今なお後悔するシャックは、人々に後悔のないよう毎日を生きる教訓を説いた。

「俺たちはともに歳をとり、2人でレイカーズの50周年を迎えるつもりだった。連絡を取る以上に重要なことはない。些細なことが邪魔したんだ」

「だから、母親に電話しろ。兄弟に電話しろ。大学時代に馬鹿騒ぎした仲間にも電話してくれ。永遠というのは、あまりにも長すぎる」

 文=Meiji

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