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NBA 2022-23シーズンのウェスタン・カンファレンスは、レギュラーシーズン最終戦まで第5、第6シードが決まらず、プレーイン・トーナメント進出争いが繰り広げられるほどの団子レースとなった。
そうした状況のなか、一歩抜け出したのが2シーズン連続でMVPに選出されたニコラ・ヨキッチ率いる第1シードのデンバー・ナゲッツ。続いて第2シードにはオールスターガードのジャ・モラント擁するメンフィス・グリズリーズ、第3シードには2006年以来初のプレーオフ出場を飾ったサクラメント・キングスが入った。
ただ、第4シードのフェニックス・サンズから4月15日(現地時間14日、日付は以下同)のプレーイン最終戦を制して第8シードを獲得したミネソタ・ティンバーウルブズまでの5チームのゲーム差は3.0という僅差で、絶対的な本命は不在と言っていい。
しかも、グリズリーズはスティーブン・アダムズ、ブランドン・クラークという主要ビッグマンを2人も欠くことが濃厚で、キングスは17年ぶりの大舞台ということで経験不足が顕著。そのため、開幕2勝10敗から第7シードを手にしたロサンゼルス・レイカーズ、昨シーズンの覇者ゴールデンステイト・ウォリアーズが16日から始まるファーストラウンドで優勢となっている。
レブロン・ジェームズ、アンソニー・デイビスという2枚看板が在籍するレイカーズは、シーズン途中のトレードで八村塁やディアンジェロ・ラッセルといった即戦力を獲得し、オールスターブレイク後にウェストトップの16勝7敗をマーク。
八村にとって、プレーオフはワシントン・ウィザーズ在籍時の2021年以来2度目。ベンチスタートが濃厚ながら、ローテーションの一角として一定のプレータイムを得ることが期待できる。ディフェンス面では体を張り、リバウンドやブロックでも貢献しつつ、オフェンスでは走力を生かしたトランジションでイージーショットを狙い、ハーフコートではキャッチ&シュートの機会でためらわずに自信をもってショットを打ち切りたい。
そのほか、1回戦ではナゲッツがウルブズ、サンズが第5シードのロサンゼルス・クリッパーズとのシリーズを制するというのが大方の予想。クリッパーズはポール・ジョージがケガのため復帰時期が分からない点が気がかりだ。
現状の予想では、カンファレンス・セミファイナルはウォリアーズ対レイカーズ、ナゲッツ対サンズというカード。ステフィン・カリー(ウォリアーズ)とレブロンというスーパースターがプレーオフで対峙となれば、レブロンがクリーブランド・キャバリアーズに在籍していた2018年のNBAファイナル以来初となる。
今年2月にブルックリン・ネッツからケビン・デュラントというスーパースターを加えたサンズは、シーズン終盤の2試合でナゲッツに2勝している。だがその2試合でヨキッチ、ジャマール・マレー、マイケル・ポーターJr.がいずれも欠場していたため、シーズン戦績2勝2敗というデータは関係なさそう。
ただ、サンズにはデュラント、デビン・ブッカーというリーグ最高級のスコアリングデュオがおり、ディフェンス面でも優勢で、一昨年にNBAファイナルまで勝ち上がった経験もある。両選手に加えて大ベテランのクリス・ポールのケガが怖いものの、ナゲッツを下すのではないだろうか。
そしてNBAファイナルへの出場権をかけたカンファレンス・ファイナルは、サンズ対ウォリアーズというカードが予想されている。デュラントにとっては古巣との対決となる。両チームの主力にはいずれもケガの不安が残るも、サンズが勝ち上がって2年ぶりのファイナル進出、あるいは昨年までの8年間で4度のリーグ制覇を果たしたウォリアーズが頂上決戦へ駒を進めることになりそうだ。
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