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5月30日(現地時間29日、日付は以下同)。フィラデルフィア・セブンティシクサーズは、新たな指揮官としてニック・ナースと契約を結ぶことになると『ESPN』が報じた。
今シーズンのシクサーズは、MVPに初選出されたジョエル・エンビード、ジェームズ・ハーデン、タイリース・マクシー、トバイアス・ハリス、PJ・タッカー、ディアンソニー・メルトンといった選手たちを擁してイースタン・カンファレンス3位の54勝28敗でレギュラーシーズンをフィニッシュ。
第3シードで臨んだプレーオフでは、ファーストラウンドでブルックリン・ネッツを4戦負けなしのスウィープで下し、カンファレンス・セミファイナルではボストン・セルティックス相手に3勝2敗とし、2001年以来初のカンファレンス・ファイナル進出まであと1勝に迫った。
だが第6戦をホームで落とし、敵地で行われた第7戦に大敗したことで3年連続のカンファレンス準決勝敗退となり、17日に就任3年目を終えたドック・リバースHC(ヘッドコーチ)と決別していた。
シクサーズで指揮官を務めるナースは、モンティ・ウィリアムズ前HCと決別したフェニックス・サンズの新HC候補としても挙がっていたのだが、エンビードをコーチすること、そしてシクサーズでバスケットボール運営部代表を務めるダリル・モーリーとの関係が決め手になったと同メディアが報じている。
55歳のナースは2013-14から2017-18までの5シーズンでラプターズのアシスタントコーチを務め、2018-19から2022-23までの5シーズンは指揮官としてラプターズを率いており、2019年に球団史上初優勝へ導き、2019-20シーズンには最優秀コーチ賞に選ばれた実績を誇る。
6年連続でプレーオフ出場中のシクサーズは、そのうち5度もファーストラウンドを突破してきたものの、カンファレンス・セミファイナルの壁を突破できずにいるのだが、3シーズン連続で勝率6割以上を残していることからも、このチームのゴールは2001年以来のNBAファイナル進出、そして1983年以来、通算4度目のチャンピオンシップ獲得となる。
シクサーズのロスターはエンビードを筆頭に、マクシー、ハリス、タッカー、メルトンが来シーズンも契約下にいるのだが、ハーデンが来シーズンの契約(プレーヤーオプション)を破棄して制限なしフリーエージェント(FA)になる見込みのため、来シーズンに向けてハーデンとの再契約が今夏の最優先事項になりそう。
なお、『ESPN』によると、シーズンMVPに選ばれた選手が所属するチームの指揮官がオフシーズンに代わったケースは、アービン“マジック”ジョンソン(元ロサンゼルス・レイカーズ)以来初。1989-90シーズンに2年連続でMVPに選ばれるも、レイカーズはパット・ライリーからマイク・ダンリービーへ指揮官が代わっていた。
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