2023.06.02
今年のウェスタン・カンファレンスにおける「NBAプレーオフ2023」は、第1シードのデンバー・ナゲッツが制し、6月2日(現地時間1日、日付は以下同)にスタートする「NBAファイナル2023」へ出場することが決まった。
ナゲッツはロサンゼルス・レイカーズとのカンファレンス・ファイナルを4戦負けなしのスウィープで決着をつけ、フランチャイズ史上初のNBAファイナル進出、球団創設56シーズン目(ABA時代の9シーズンを含む)にして初のチャンピオンシップをかけた戦いに挑む。
このチームのけん引役は、211センチ128キロのニコラ・ヨキッチだ。セルビア出身の万能型ビッグマンは、ここまでのプレーオフ15試合で平均トリプルダブル(29.9得点13.3リバウンド10.3アシスト)に1.1スティール、フィールドゴール成功率53.8パーセント、3ポイントシュート成功率47.4パーセント、フリースロー成功率78.4パーセントをマーク。
フェニックス・サンズとのカンファレンス・セミファイナルでシリーズ平均34.5得点13.2リバウンド10.3アシスト、レイカーズとのシリーズでも平均27.8得点14.5リバウンド11.8アシストと、2シリーズ連続の“平均トリプルダブル”を達成し、1967年のウィルト・チェンバレン(元フィラデルフィア・ウォリアーズほか)に次ぐNBA史上2人目の快挙を達成。
そして5月23日に行われたレイカーズとのシリーズ第4戦で30得点14リバウンド13アシストをマークしたことで、同年のチェンバレン(7度)を抜き、単年のポストシーズンでは史上最長となる8度目のトリプルダブルを記録している。
ヨキッチは昨シーズンまで2シーズン連続でMVPに選ばれており、今シーズンはレイカーズのレジェンド、アービン“マジック”ジョンソンの名が冠されたウェスタン・カンファレンス・ファイナルMVPに満場一致で選出。
だがシーズンMVPはジョエル・エンビード(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)が初受賞となり、ヨキッチは2位の得票数に終わっていた。
2シーズン連続のMVPと、ウェスト決勝MVPのことをどう比較しているか聞かれたヨキッチは「もう正直さ、これ(ウェスト決勝MVP)は分からないけど、もうこれ以上MVPについて考えない」と口にしていた。
「エンビードがMVPを勝ち取るべきじゃないと言っている人がいるんだと思う。けど僕からすれば、彼が勝ち取るべきだったと思うね。彼はしっかりプレーしていた。彼のプレーを見れば、シーズンを通してとんでもなくタフなバスケットボールをしていたと分かるはずさ」
「選手についてとやかく言いたくないんだけど、彼は82試合だろうとどれだけの試合に出ていようと、本当に素晴らしかった」
ヨキッチとエンビードは、3シーズン連続でMVP得票ポイントのトップ2に入ったリーグ最高級の実力者だが、ヨキッチが欲するのは勝利のみ。今は自身初の頂上決戦に向けて休養し、入念な準備をしていくに違いない。
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