2023.06.02

ファイナル初戦を制したナゲッツのヨキッチ「あらゆる方法で勝てるようにトライしている」

ファイナルのデビュー戦でトリプルダブルを達成したヨキッチ[写真]=Getty Images
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 6月2日(現地時間1日、日付は以下同)に幕を開けた「NBAファイナル2023」の第1戦は、ホームのボール・アリーナで臨んだデンバー・ナゲッツが104-93でマイアミ・ヒートを下し、シリーズ1勝目(4戦先勝)を手にした。

「このチームの良さは、数多くの武器があり、いろんな形で攻めることができる点だと思う。相手はみんなをガードしないといけない。…全員が自由に動いていくから、すごく楽しいんだ」

 試合後にそう話していたのは、ナゲッツのジャマール・マレー。このガードとニコラ・ヨキッチという万能型ビッグマンを中心に奏でるナゲッツのオフェンスは、この試合でも存分に持ち味を発揮。

 ヨキッチが27得点10リバウンド14アシストのトリプルダブル、マレーが26得点6リバウンド10アシストと両輪が躍動したことに加え、アーロン・ゴードンが16得点6リバウンド、マイケル・ポーターJr.が14得点13リバウンド2ブロック、ブルース・ブラウンが10得点5リバウンドを残し、最大24点差をつけた。

「最も大事なのは試合に勝つこと。僕はあらゆる方法で試合に勝てるようにトライしているんだ」と話したヨキッチは、前半を終えて10得点だったものの、10アシストをマークしてチームメートたちを乗せてみせた。

 そして後半に17得点を奪い、2002年にニュージャージー(現ブルックリン)・ネッツの一員として初出場したジェイソン・キッド(元ダラス・マーベリックスほか)以来初、NBA史上2人目となるファイナルデビュー戦でトリプルダブルを達成。

 ヨキッチは今年のプレーオフで9度目、ここ7試合のうち6戦でトリプルダブルをマークしており、相手チームを大いに悩ませていることは間違いない。

 だがナゲッツが球団史上初優勝を成し遂げるうえでカギを握るマレーのプレーも見逃せない。ヨキッチとの2メンゲームから自由自在に動き回り、相手の隙を突いて巧みなショットから得点を量産していた男について、ゴードンはこう称えていた。

「ブルーアロー(マレーの愛称)はリーグでもベストなガードの1人で、ベストスコアラーの1人でもある。特に彼が集中し、かみ合っている時は世界のベストプレーヤーという最高レベルになるのさ」

 フランチャイズ史上初のNBAチャンピオンまであと3勝としたナゲッツは、5日にヒートとのシリーズ第2戦へ臨むこととなる。1勝0敗でリードしたとはいえ、イースタン・カンファレンスを勝ち上がってきたヒートがこのまま対策を講じることができずに終わるとは思えないだけに、初戦から中2日を空けて行われる次戦の攻防にも注目だ。

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