2023.08.05

超大物高校生クーパー・フラッグのトラッシュトークにブラッドリー・ビールが激怒?

将来有望な若者がNBAのスター相手に白熱の1on1を仕掛けた模様[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 NBAは疎か、大学入学前から全米にその名を轟かす逸材が控えているアメリカのバスケットボールシーン。その中でも今、最も脚光を浴びている選手の1人が、クーパー・フラッグだ。モントバード・アカデミーに在籍する16歳は、NBAのスカウトをはじめとするインサイダーから、ザイオン・ウィリアムソンビクター・ウェンバンヤマにも負けじと劣らない評価を受けている。

 NBAのラジオ番組『スターティング・ラインアップ』に出演した元NBA選手のブライアン・スカラブリニは、フラッグに関連する最新情報を暴露。『heavy.com』によると、それはジェイソン・テイタムが主催するキャンプでの出来事であり、少しばつの悪いニュースのようだ。

「私が指導している少年、クーパー・フラッグがジェイソン・テイタムのキャンプに参加したのですが、そこでブラッドリー・ビールと1対1で対戦した際に、ビールを激怒させたというエピソードを聞きました」

「この男は相当なトラッシュトーカーなのです。ビールと彼が1対1で対戦して、ビールは彼を軽視していたのでしょう。高校生ですからね。それを機に、クーパーがビールにトラッシュトークを仕掛けたそうです。想像するに、クーパーがくだらないことを言い始めて、ビールが怒ったのだと思います。激怒したようです」

 フラッグは、直近の10年でも指折りの超大型新人に分類されるとの見立てだ。身長はすでに203センチメートルに達しており、運動能力が高く、堂々とした性格で自信に満ち溢れている。

 昨年の「FIBA U17バスケットボール・ワールドカップ」でアメリカ代表の金メダル獲得に貢献したスモールフォワードは、アトランタで開催されたナイキの「EYBL ピーチ・ジャム」でも16歳のグループを支配。25.4得点13.0リバウンド5.7アシスト6.9ブロックという驚異的なスタッツが、その高校生離れした能力を物語っている。

直近のU17ワールドカップ優勝メンバーの一人 [写真]=fiba.com


 NBA関係者たちも、同選手の成功を確信している。とあるスカウトは「何か怪我をしても、恐らく1位指名になるだろう」と、突出した存在であることを認め、某ゼネラルマネージャーは、すでにNBA入りを果たした若手よりもフラッグに強い関心を示している。

「サマーリーグに参加している間、知り合いの大学コーチにメールをしていたのですが、正直に言って、そのメールを見ているほうが、開催中のサマーリーグよりも楽しかったかもしれません。あの子は、自分の仕事に徹する限り、スターになるでしょう。彼には本当に良い倫理感があるとも評判なので、それが問題になることはないと思います。ただし、若い選手なので、今後どのような進展があるかは不確かですがね」

「彼が10年ほど球団に所属することがわかっているのであれば、上位2〜3人の選手を除き、全選手を指名権のためにトレードするだろう。彼は若いですが、試合勘が非常に優れています。シュートができ、スコアの仕方を知っていますが、同時にレブロン(・ジェームズ)のようにパスもするのです」

 しかし、このGMが言うように、上位候補が急速に評判を落とすのは珍しくない。高校時代、“次世代のケビン・デュラント”と称されたエモニ・ベイツは、「NBAドラフト2023」において、2巡目49位指名でクリーブランド・キャバリアーズに入団している。

 冒頭の噂が事実であれば、スキルとトラッシュトークの実力はすでにプロ級であることに疑いの余地はない。NBAで大成する器か否かは、対峙したビールに聞くのがいいかもしれない。

文=Meiji

BASKETBALLKING VIDEO