2024.03.11

離脱続くロンゾ・ボールが復帰へ前進…医師から“高度な”プレー許可が下る

スプリントやカット、ジャンプなどのメニューを開始したというブルズのロンゾ・ボール [写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 ロンゾ・ボール(シカゴ・ブルズ)の長いリハビリ生活に、いよいよ終わりが見えてきた。『NBC Sports』は、ブルズのポイントガードが2年以上にわたる離脱から復帰に向けて、高度なリハビリ活動の許可が下りたと報じた。

 3月12日(現地時間11日)に開催されたロサンゼルス・クリッパーズ戦前の会見に出席したブルズのビリー・ドノバンヘッドコーチは、ロンゾの最新状況について以下のように説明した。

「いくつかのワークアウトは本当にとてもポジティブであり、彼は前進しています。いい反応が見られていますね。医療関係者が私に共有してくれたのは、彼がいい動きをしているということです。個人的にも彼の進歩を本当にうれしく思っています。彼はこの段階に到達するまで、懸命に努力してきました。物事がうまく運べば、彼の改善は続くことでしょう」

 ドノバンHCによると、ロンゾはスプリント、カット、ジャンプなどのメニューを開始しているという。これまでのステージでは高度なアクティビティが制限されていたため、トレーニングはすべて非接触な状況で行われてきた。次の目標は、接触の生じるワークアウトや、5対5のバスケットボールの許可を得ること。だが、具体的なタイムラインは明らかになっておらず、今後の選手の反応を見てから決定する見込みのようだ。

 ドノバンHCは、ロンゾの再起する姿勢を称賛しており、指揮官や組織としての立場から引き続きのサポートを改めて明示した。

「これは、ほぼ前例のないことです。彼はこれまで、ありとあらゆるハードルを乗り越えてきました。医学的な観点からではなく、私の立場からの意見を述べていますが、彼自身の健康のためには様々な接触、ディフェンス、スクリーンを越える動き、リムへのコンタクトなどに慣れる必要があると思います。彼がプレーできるようになるために、我々はどのようなプランを立てることができるでしょうか。1対1や2対2、コントロールされた状況でのプレーも検討できるでしょう。しかし、彼とはどこかの時点で、コンタクトの次のステップについて話し合うことになります。彼は2年半も接触が生じるプレーをしていません。皆もそれを気にしています」

 ロンゾは2022年1月以来、NBAのコートでプレーしておらず、その間には膝軟骨移植を含め、3度も膝の手術を受けた。最近の報道では全力疾走にも慎重になっていたとされていたが、1月からランニングメニューを再開し、日に日に実践形式の練習に近づいていることは、明らかな吉報である。

 ロンゾはブルズとの契約が来シーズンまで残されている。球団としても復帰を焦る状況ではないことを加味すると、当初のプランどおり、2024-25シーズンに向けてコンディションを向上していくことになるだろう。

 今後はより実践に近い形式でトレーニングに臨むことになる。伝統の赤いジャージを身にまとい、再びユナイテッド・センターのフロアに立つ日まで、ボール家の長男の戦いは続く。

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