2024.04.12

ケガ人多発のグリズリーズに異常事態…渡邊雄太含むスタンダード契約の15人中13人が次戦欠場

3月から欠場が続いている渡邊雄太/写真は昨年11月のもの [写真]  = Getty Images
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 4月12日(現地時間11日、日付は以下同)、渡邊雄太が所属するメンフィス・グリズリーズは最新のステータス・レポートを発表した。13日に控えるロサンゼルス・レイカーズとの試合に向けた選手の健康状態をアップデートしたものだが、異常事態とも呼べるその内容が波紋を呼んでいる。

 その内容とは、グリズリーズとスタンダード契約を結んでいる全15人のうち13人がレイカーズ戦を欠場するというもの。自身の不祥事により開幕から欠場を余儀なくされたエースのジャ・モラントは、右肩を負傷し、1月末の時点で今シーズン残り試合をすべて欠場することとなっている。モラントと並んでグリズリーズをけん引してきたデズモンド・ベインも椎間板のケガで欠場が続く。さらに、オフシーズンにボストン・セルティックスから加入したマーカス・スマートは右手指の負傷、同様にニューヨーク・ニックスから加入したデリック・ローズは背中と股間の負傷により、長期離脱を余儀なくされている。

 スター選手を欠く中で奮起していたジャレン・ジャクソンJr.が右大腿四頭筋腱鞘炎、ルーク・ケナードが左膝負傷を理由に、4月4日のミルウォーキー・バックス戦を最後にコートに立っていない。また、今シーズンのトレードデッドライン直前にフェニックス・サンズから加入した渡邊も、引き続き「個人的な理由」で欠場となっている。右手首の負傷で欠場した直後に「個人的な理由」での欠場が続いた渡邊は、3月2日のポートランド・トレイルブレイザーズ戦を最後に1カ月以上もコートに立っていないこととなる。

 グリズリーズと本契約を結んでいる選手のうち、レイカーズ戦に出場可能なのはGG・ジャクソンとジェイク・ラレイビアの2人。スコッティ・ピッペンJr.やジョーダン・グッドウィンといった下部チームを含む2ウェイ契約を結んでいる選手や、イグジビット9や10日間契約といった“試用期間”を要する契約を交わした選手が残るのみとなった。

 本来であれば八村塁と渡邊の日本人対決が期待されたこの試合だったが、思わぬ形で現地でも注目を浴びることになってしまった。渡邊の欠場に関する「個人的な理由」の詳細は明らかになっていない。なお、八村もワシントン・ウィザーズに所属していた2021-22シーズンに「個人的な理由」で長期間欠場した過去がある。2021年の東京オリンピックに日本代表の一員として出場したのち、「個人的な理由」で9月下旬から始まったトレーニングキャンプやプレシーズンゲームをすべて欠場。開幕以降も姿を見せることはなく、コートに復帰したのは開幕から約3カ月経過した2022年1月10日のことだった。

 異常事態の中でシーズンを終えることとなるグリズリーズだが、まずは各選手が健康な体を取り戻して再びコートに立つ姿を期待したい。そして、長期間の欠場から復帰後に躍動した八村のように、渡邊のカムバックを心から願うばかりだ。

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