7時間前

八村塁が本音で語るレイカーズの現在地、優勝級だが続かない…賛辞を贈る”大きな存在”

NBA7年目を過ごす八村が見据えるレイカーズ の今[写真]= Getty Images

 八村塁は、ロサンゼルス・レイカーズで“新しい役割”を受け入れ、リズムを掴もうとしている。球団が八村に求めるのは、レイカーズに欠けていたベンチからの得点源だ。八村はチームで最も安定した長距離砲の一人で、スリーポイント成功率は3シーズン連続で4割超えが視野に入っている。

 一方で、チームはまだ上昇気流に乗れていない。直近10試合の成績は5勝5敗。オクラホマシティ・サンダー、サンアントニオ・スパーズ、ボストン・セルティックスといった上位勢との対戦はことごとく黒星を喫しており、プレーオフ開幕までに手がかりを見つけようと模索している。

■”チャンピオン”と”プレーオフ圏外”の狭間で

 八村は、レイカーズの現状をどのように捉えているのだろうか。レギュラーシーズンもいよいよ佳境を迎え、プレーオフ入りするためには負けられない毎日が続く中、サクラメント・キングスに勝利した3月2日(現地時間1日)の試合後、背番号28は記者から問われた“チームの安定感”について本音を語った。

「僕たちが本当に良いプレーをしているときは、チャンピオンチームのように見えると思います。でも、そうじゃない時間も多くて、時にはプレーオフ圏外のチームみたいに見えてしまうこともある。だから、その差を埋めないといけません。ケガもあり、ローテーションやスターティングラインナップも色々と変わっています。一緒にプレーして、ハードに戦うこと。それができれば安定していくし、常にチャンピオンチームのように見えるはずです」

 八村の意見はシンプルで、揺らぐことはない。2月23日(同22日)にセルティックスに完敗した直後も、より円滑なボールムーブを実現するために、互いを信頼し合う必要性を説いていた。

 だが、キングス戦はハードに戦うことが結果に繋がった好サンプルになったに違いない。レイカーズはこの試合、14スティールを記録。今シーズン、スティール数のチーム平均は1試合8.2本であり、この日の成績は平均でリーグトップに立つデトロイト・ピストンズの10.6本よりも優れた数字だった。また、15分以上プレータイムのあった8選手のうち7選手がスティールを獲得しており、中でもディフェンスリーダーのマーカス・スマートは5本のスティールに成功。会見では、八村も「アクティブにディフェンスしないといけない、それができた試合だった」と口にしており、スマートの要所でのハッスルプレーがチームにエナジーをもたらしたと感じていた。

■八村が説くベテランの重要性

 エナジーといえば、八村はマキシ・クリーバーにも賛辞を送っている。クリーバーはレイカーズのローテーションで最後尾に位置しており、プレータイムはキャリア最短。リズムが大事なこの競技において、難しいシーズンを送っている。しかし、この日のゲームは派手なポスターとブロックに始まり、わずか13分の出場で6得点、6リバウンド、プラス7をマーク。八村曰く、クリーバーはチームにとって“大きな存在”であり、日々のプロフェッショナルな姿勢に、チームメイトたちの多くが刺激を受けているという。

レイカーズの縁の下の力持ちを担うクリーバー[写真]= Getty Images

「いつも良いエネルギーをチームに持ってきてくれます。僕たちはよく『マキシーみたいになろう』と話すんです。彼が毎日どういう姿勢で取り組んでいるかを見ているから。常にポジティブなエネルギーを持っていて、試合に出ていようがいまいが、ベンチでもずっとチームを応援し、チームが勝つためにできることをしてくれます。35歳のベテランで、経験も豊富ですし、自分の役割をしっかり理解しています。出場機会を得たときは必ず何かプレーを起こすんです」

 スマートに、クリーバー。互いにフランチャイズプレーヤーでもなければ、ジャージ売上もレブロン・ジェームズルカ・ドンチッチには遠く及ばないだろう。しかし、チームがステップアップするために、年長者たちが行動や姿勢で示す。ゴールデンステイト・ウォリアーズのアンドレ・イグダーラや、オクラホシティー・サンダーとサンアントニオ・スパーズの発展に貢献したクリス・ポールと同様に、八村の言葉からはチームにおけるベテランの重要性が滲み出ている。

 しかし、チームに蔓延した危機感とそれぞれの責任は、良い方向に作用しているようだ。八村は最近、チームの雰囲気が良くなってきたと感じているそうで、キングス戦やその前のウォリアーズ戦でも、レイカーズが試合の流れを作ったことに手応えを掴んでいる。同時に、今シーズンは継続性が課題となっていることから「細かい部分を習慣にしていく必要があります」とし、気持ちを引き締めた。

 欠けているのはチームとしての一貫性と、信頼という名のケミストリーだ。レイカーズは来るポストシーズンに向けて、急ピッチで成熟しようとしている。

文=Meiji

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