2026.05.05
ロサンゼルス・レイカーズのメンバーとして、4度目のプレーオフを戦っている八村塁がレブロン・ジェームズについて話すとき、よく口にする言葉がある。
「レブロンは優勝を目指している。僕もそれを助けられるように頑張りたい」
「彼にもう一つ、チャンピオンリングを持たせたい」
自身も頂点に立ちたいという強い渇望はある。だが、41歳という年齢になってもなお勝利のために心身を削るレブロンに、5つ目の優勝リングを捧げたいという思いが、八村を突き動かす大きな原動力となっている。
シーズン半ばの1月23日にレイカーズへトレードとなった2022-23シーズン、八村はキャリア4年目にして初めてプレーオフ1回戦を突破し、ウェスタンカンファレンス決勝まで勝ち進んだ。自らの活躍も勝利につながり、自信と向上心が高まるきっかけとなった。
そしてシーズン後の夏、八村とレブロンはともに練習を重ねた。翌シーズンの始まりを告げるトレーニングキャンプ前日の記者会見では、それぞれ一緒に過ごした夏について言及。レブロンは「夏の間、塁とずっと一緒にトレーニングしていた。彼には大きな可能性がある。なり得る限りの、また彼が望むような偉大な選手になって欲しい」と大きな期待を寄せた。
また八村も「レブロンが練習するときは、ここ(ロサンゼルス)にいるときもどこかにトラベルしたときもついていった。素晴らしい経験だった。彼の体のケア、ウエイト、練習、コート内外の多くを学んだ。バスケットボールのことをたくさん話した。本当に感謝している」と、NBA史上最高級の選手と過ごした貴重な時間を噛みしめた。その後も二人は、オフになるとたびたび一緒に練習しており、シーズン中は練習後や試合前のシュート練習をともに行うことも多く、レブロンが八村をからかったりして弟のように接するなど、その関係は親密なものとなっている。
ファストブレイクで八村が先頭を走り、レブロンからのパスを受けて得点する場面、ディフェンスの隙をついてゴール下へ切り込んだ八村にレブロンからパスが渡って得点する場面など、二人の息がぴったりと合ったプレーはレイカーズの試合で日常の光景になっている。そしてそれが特別な場面となったのが、今シーズン12月のトロント・ラプターズ戦だった。同点で迎えた第4クォーター、レイカーズの最後のポゼッションでレブロンからのパスを受け、八村が左コーナーから3ポイントシュートを放ち、試合終了のブザーとともにボールがリングの間を通過した。この試合で8得点に終わったレブロンにとって、もし自分で打って決めていたら2007年1月6日から続いていた連続2ケタ得点試合のNBA記録が更新されていたはずだった。だが勝つために選んだのが八村へのパスだった。これにより同記録は1297試合で止まったが、レブロンの「記念すべき」アシストは、八村のキャリア初のウィニングショットとなり、レイカーズのシーズン開幕から21試合で16勝目となった。記録より勝利。それがレブロンだ。

八村のNBA初のゲームウイナーはレブロンのアシストから生まれた [写真]=Getty Images
NBAの歴史で今後も語り継がれるスーパースターであるにもかかわらず、純粋にバスケットボールを愛し、勝つことを重んじるレブロンに八村は大きな影響を受けており、ウェスタンカンファレンス4位以上を確定させて迎えた今シーズンレギュラーシーズン最終試合で、すでにプレーオフ外が決まっているユタ・ジャズ相手にもかかわらずレブロンが出場したことについて、「僕がどれほど彼を尊敬しているか。勝つ必要がないチーム相手のレギュラーシーズン最後の試合なのに彼はプレーした。そういう姿勢に本当に感謝しているし、彼のバスケットボールへの愛情やこうして真剣に取り組む姿に敬服している」と、しみじみと言った。

レブロンの勝利への執念は衰えていない [写真]=Getty Images
現在行われているウェスタン・カンファレンス。セミファイナルのオクラホマシティ・サンダー戦では、サンダーのマーク・デイグノートヘッドコーチ、レイカーズのJJ・レディックヘッドコーチ、そしてレブロンが揃って41歳。今シーズンを終えるとフリーエージェントで、「これが最後かもしれない」という憶測は絶えない。
今プレーオフ前、八村にこれがレブロンとの最後のプレーオフになるかもしれないことについて問うと、「そういう話は僕は別に聞いていないので、そういう感じだとは思っていないんですけど…」と言った後、「その中でこうやって彼と4年間ずっとプレーできたことはすごくうれしいし、すごく尊敬しているので、彼との1日1日のプレーや毎試合を大切にしていきたい」と話した。
「彼はゲームを愛している。今でも模索しながらやっている。みんなが引退の話をしているけれど、彼はまだ続けたいと思っている。もう一度勝ちたいのだと思う」と八村。
『最後』が来るその前にレブロンを頂点に立たせたい―。
八村のプレーオフは、自らに多くを伝授してくれた先輩への報恩と、自らの誇りをかけた戦いとなる。
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