2022.09.01

町田瑠唯が帰国…アメリカ挑戦の4カ月は「あっという間すぎました!」

町田が帰国後の取材に応じた [写真]=田島早苗
中学や高校、大学などの学生バスケットをはじめ、トップリーグや日本代表と様々なカテゴリーをカバー。現場の“熱”を伝えるべく活動中。

 9月1日、ワシントン・ミスティックスの一員としてWNBAに参戦していた町田瑠唯が1シーズン目の戦いを終えて日本へと帰国した。

 10時間以上のフライトにも関わらず、到着ゲートへと現れた町田の表情は和やか。久しぶりの日本に「まだ日本を感じてはいないですが、暑いですね(笑)」と笑顔を見せた。

「プレーオフに進出したけれど、悔しい結果に終わってしまって。悔しいなという思いがありつつ、WNBAという舞台で戦っていろいろな経験ができて、すごく刺激を受けて戻ってくることができたと思います」とシーズンを振り返った。

 さらに、「失敗や悩んだこともあったけど、ネガティブには捉えていなくて。ポジティブに捉えることができたので、あまり試合に出られなくてもマイナスにならなかったのが良かったかなと思います。あの舞台を間近に見たり、チームの中にいたことがすごい経験で、プレータイム以上のものがあったかなと思います」と語った。

 レギュラーシーズンとプレーオフ2試合を合わせた計36試合。WNBAのシーズンでは、うまくいったことも、思うようにいかないこともあった。「最初はWNBAに慣れるまで時間が掛かりましたが、やっていくうちにチームのプレースタイルやWNBAの世界も理解してきました。壁にぶつかったことはなかったというか、壁と思わなかったという方が正しいと思います」と頼もしいコメント。加えて、「自分らしいプレーや求められていることをやろうとしすぎて空回りしていたところがあったので、そこを途中でしっかり分析してアジャストできたのは良かったかなと思います」と自身の戦いぶりについても冷静に語った。

WNBA1年目は1試合平均1.8得点2.6アシストを記録 [写真]=Getty Images

 WNBAには東京オリンピックで金メダルを獲得したアメリカ代表のメンバーを含め、世界のトップ選手たちが集う。チームメートのエレナ・デレ・ダンら、スターたちのプレーや振る舞いを見ての感想を問うと、「エンターテイナーというか、ゲームの流れを引き寄せる、会場を盛り上げる力を持っているなと感じます」。さらにはプレーオフで対戦したシアトル・ストームのスー・バードを引き合いに出し、「大事な場面や、流れがいきそうな時に絶対に何かやってくる。それを目の前で見てすごいなと思ったし、そういう選手が流れを持ってくると、チームの流れが良くなるし、強くもなるので、私もそういう選手になれたらいいなと思います」と力強く発した。

 様々な『経験』を重ねたアメリカでの4カ月を「あっという間すぎました!」と声を弾ませた町田。

「バスケット的にはやり切れたという感じはないし、悔しい思いの方が強いです。アシストだけではダメだなとも感じたし、細かいスキル、パスの質も含めて、すべてちょっとずつ課題があるので、それを克服していきたいと思います」

 今後に向けての思いを語った司令塔は、「視野が広がった」というWNBAでの挑戦を経て、これからもさらなるレベルアップを図っていく。

最高峰のリーグで貴重な経験を積んだ [写真]=Getty Images

文=田島早苗

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