2018.08.02

昨季のBリーグMVP比江島慎が新天地に選んだオーストラリアのプロリーグ、NBLとは?

昨季のNBLはメルボルン・ユナイテッドの優勝で幕を閉じた[写真]=Getty Images
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レギュラーシーズン28試合に加え、プレーオフでは同チームと複数試合を戦うNBL

 8月2日、昨季のB.LEAGUEでMVPに輝いた比江島慎(栃木ブレックス)が、オーストラリアのプロリーグ、NBLのブリスベン・ブレッツへ移籍することが明らかになった。

 ここでは、NBLとはどんなリーグなのかを紹介していきたい。

今季から、元NBA選手アンドリュー・ボーガットも母国に帰還し、シドニー・キングスでプレーすることとなる[写真]=Getty Images

 NBL(National Basketball League)はオーストラリアとニュージーランドの計8チームで構成されるプロバスケットボールリーグ。レギュラーシーズンを10月中旬から2月中旬にかけて各チーム28試合ずつ戦い、成績上位4チームが優勝を懸けたプレーオフへ。

 チャンピオンを決めるプレーオフでは、2戦先勝のセミファイナルを戦い、勝ち上がった2チームが3戦先勝方式のグランドファイナルを戦う。シーズン終了は3月末のため、契約内容によるが、4月以降にBリーグへ戻ってプレーすることも可能な時期と言っていいだろう。

 なお、昨季のNBLはメルボルン・ユナイテッドがアデレイド・サーティシクサーズを3勝2敗で下して優勝している。

 NBLに所属する8チームは以下のとおり。

■NBLに所属する8チーム(カッコ内は昨季の成績)
メルボルン・ユナイテッド(20勝8敗)
アデレイド・サーティシクサーズ(18勝10敗)
パース・ワイルドキャッツ(16勝12敗)
ニュージーランド・ブレーカーズ(15勝13敗)
イッラワラ・ホークス(12勝16敗)
ケアンズ・タイパンズ(11勝17敗)
シドニー・キングス(11勝17敗)
ブリスベン・ブレッツ(9勝19敗)

 昨年、NBLのメディア&コミュニケーション部門でジェネラルマネジャーを務めるニック・ジョンストン氏は、オーストラリアとNBLについてこのように語っていた。

 「オーストラリアにおいて、バスケットボールというのは2番目に競技人口が多いスポーツです。現在、オーストラリアは8人ものNBA選手を送り込んでおり、リオデジャネイロ・オリンピックでは4位、アジアカップでは優勝しており、FIBAランキングは10位と高い位置にいます。NBLは順調に観客数を伸ばしており、現在はファンへより良い環境を提供することにフォーカスしています」。

昨季のグランドファイナルMVPには、オーストラリア代表にも名を連ねるクリス・ゴールディングが選出された[写真]=Getty Images

 ジョンストン氏に「NBLを3つの要素で表現すると何ですか?」と聞いたところ、「NBLはエンターテインメント、上質なバスケットボール、そして皆がエンジョイできるものと集約することができるでしょう」という答えが返ってきた。

 昨年、NBLはNBAチームとプレシーズン期間中に3試合行い、今年は5チーム(サーティシクサーズ、ユナイテッド、ブレーカーズ、ワイルドキャッツ、キングス)がプレシーズン期間中にNBAチームと戦うことが発表されている。ファンを楽しませると共に、世界最高峰のNBAチームと試合を重ねることで、ますますハイレベルかつ魅力的なリーグへと成長を続けている。

 そして今季、比江島はアジア人選手枠としてこのリーグにチャレンジすることとなる。アジア最強の選手となるべく、大きな一歩を踏み出した日本代表のエースに、期待は高まるばかりだ。

昨季のプレシーズンでNBAチームと3試合行い、3戦全敗したNBLチーム。しかし、ユナイテッドはサンダー相手に1点差の好ゲームを演じた[写真]=Getty Images

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