2018.02.16
ともに低迷からの脱却を図る横浜ビー・コルセアーズと島根スサノオマジックが激突。2月10日に横浜国際プールで行われた1戦目は、83-70で横浜に軍配が上がった。約3カ月ぶりとなるホームでの白星で、ようやく今季10勝に到達した。
立ちあがりは互角。波多野和也がゴール下を積極的に攻める島根に対し、横浜は満田丈太郎の外角シュートが好調。波多野の速攻で島根が6点リードを奪うものの、横浜も満田の3ポイントで追いすがり、佐藤託矢がブザービーターで3ポイントを沈めて第1クォーターは20-21で島根がかろうじて1点をリード。
続く第2クォーターは、島根に加入して最初の試合となったジーノ・ポマーレの移籍後初得点などでリードを維持。しかし、ジョシュ・スコットが力強くゴール下を攻めて相手のファウルを誘うが、フリースローを決めきれず突き放せない。その隙を川村卓也が突き、6連続得点で逆転に成功。前半終了時点で横浜が38-33とリードを奪い返した。
第3クォーターは両者にとって我慢の展開。島根は開始1分16秒で波多野が4つ目のファウルを犯す。しかし横浜も細谷将司の3ポイント3本などでリードを広げながらも、ディフェンスではスコットのインサイドアタックに苦しみ、残り3分20秒に追いつかれる。すると、そこからはクロスゲームとなり、57-57の同点で最終クォーターを迎える。
第4クォーターで抜けだしたのは横浜だった。満田がスティールから速攻レイアップを決め、守ってはジェフリー・パーマーとハシーム・サビート・マンカが連続でスコットにブロックショットを浴びせる。その後は激しいトラップディフェンスで相手のターンオーバーを誘発する一方で、川村とパーマー、田渡凌が一気呵成に得点を重ねて勝負あり。ホームでの勝利を待ちわびていたブースターは歓喜に包まれた。
島根の鈴木裕紀ヘッドコーチが「第4クォーターのターンオーバーからの失点で、我慢しきれず崩れてしまった」と振り返ったように、この試合は集中力の持続が勝敗を分けた。そして、横浜側の勝因として尺野将太HCは「ジャンプシュートがよく入った。日本人選手で67点取れている」という点を挙げている。21得点の川村を含め、2ケタ得点を挙げた5人のうち4人が日本人選手。サイズのある外国籍選手に頼らないオフェンスが機能した形だ。
B1生き残りに向けて、横浜が一定の手応えをつかんだ試合と言っていいだろう。
文=吉川哲彦
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