2018.05.04
Bリーグ第24節、ホーム船橋アリーナで三遠ネオフェニックスを100-86で下し、4500人を超えるブースターに勝利を届けた千葉ジェッツ。立ちあがりこそ互いに得点を取り合ったものの、残り4分9秒に17-15としてからは一度もリードを許さず、14という点差にしては全く危なげない印象を与える勝利だった。86失点という数字は決して褒められたものではないが、今季4度目の100点ゲームを達成したオフェンスに関しては大野篤史ヘッドコーチも満足している様子だった。
そのオフェンスを統率しているのは、言うまでもなく富樫勇樹だ。リーグ戦を10試合欠場したケガから復帰して7試合目のこの日は、アシストこそ3にとどまったが、スコアリング面では20得点と本領発揮。第3クォーターの最後に見せたブザービーター3ポイントは、特に富樫らしいプレーだったと言えるだろう。
富樫不在の間に代わってスターターを務めた西村文男が故障欠場したこともあり、前節の栃木ブレックス戦は2戦とも30分以上出場。そしてこの日も約26分間コートに立っており、プレーを見てもコンディション面の問題は全く感じられない。富樫自身、復帰初戦となった3月3日のB1リーグ第21節第1戦のサンロッカーズ渋谷戦時点で、自分でも意外なほどすんなりと試合に入ることができたそうだ。
「2カ月休むのは長いと思っていた中、復帰戦でも思った以上に動けたという印象があった。今日が7試合目で、プレーしている最中もケガの影響は全くなくできているし、ケガする前の状態に戻ってきているなという感覚はあります。ゲーム勘の部分も違和感は全然ないです」
チームの軸である富樫が万全に近い状態となれば、リーグ制覇を目指すチームとしても心強い。残り試合への意気込みを問うと、富樫は昨季のチャンピオンシップ・クォーターファイナルで味わった悔しさをのぞかせた。
「今年はホームコートでチャンピオンシップのゲームをやりたいと全員が思っていると思う。去年アウェイで栃木(ブレックス)と戦って、ホームコートアドバンテージの大きさを痛感したので、そこ(CSホーム開催)はチーム全員で取りにいきたい」
ホームコートアドバンテージを取るには、最低でも地区2位以上が必須。167センチという小さな体でチームをけん引する富樫が、コンディションだけでなくモチベーションも100パーセントの状態を保てば、CSホーム開催の権利はおのずと近づいてくるに違いない。
文=吉川哲彦
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