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なぜ名古屋Dは離脱者が少ないのか? 快進撃を支える、チーム一丸のコンディショニング哲学

今村佳太に加え、チームを支えるコーチ陣にも話を聞いた[写真]=須田康暉
編集者、ライター

快進撃の裏にあったスタッフ陣の“負荷マネジメント”

 2025-26シーズンの名古屋ダイヤモンドドルフィンズは就任5年目を迎えるショーン・デニスヘッドコーチの下、11月までの18試合を終えて、12連勝を含む16勝2敗とスタートダッシュに成功。強豪ひしめく西地区で首位争いを演じる。

 10月は26日間で10試合、11月は16日間で8試合をこなす過密スケジュールだった。昨シーズン終盤に右膝前十字靭帯再建の手術を受けた佐藤卓磨が唯一戦列を離れているが、開幕前のプレシーズンゲームで負傷した中東泰斗が11月に復帰。多くのチームで離脱者が発生するなか、名古屋Dは離脱者を出さずに戦い続ける。

細かなコミュニケーションでケガを予防する西川コーチ[写真]=須田康暉

 かつて東海大学バスケットボール部で学生トレーナーを務めつつ、東海大学大学院体育学研究科でスポーツ科学を学んだ名古屋Dの西川潤ストレングス&コンディショニングコーチは、チームの現状を次のように明かす。

「離脱者を出さないことが重要です。負荷に関するマネジメントの部分でコーチングスタッフやメディカルスタッフとコミュニケーションを取っているのですが、彼らがそこについて理解してくれていて、フレキシブルに対応してくれています。負荷を減らすだけではなかなかケガなどの離脱を予防できません。チーム始動の時からコンディショニングや疲労などいろいろな要素がありながら、選手たちは言い訳せずに取り組んでくれています」

国内外で指導者としてキャリアを重ねてきた浜中コーチ[写真]=須田康暉

 一方、デニスHCの右腕として、名古屋Dで3年目に突入した浜中謙トップアシスタントコーチ(TAC)は「彼らの活躍なくしてこの結果はない」と、トレーナーをはじめとしたサポートスタッフの貢献を称える。

「非常に計画的で、この選手はもう少し練習が必要だとか、この選手は練習しすぎてしまうとコンディショニングが崩れるとか。そういったことをコーチ陣と共有しながら取り組めています。選手によっては練習したいだけ練習してしまいがちですけど、コンディショニングの観点では正常な範囲を超えると、ケガのリスクが高まってしまいます。トレーニングで体を強くするのも大事なことですが、各スタッフが連携を取ることで、選手たちはできるだけいい状態で試合を迎えられています」

「現状維持は衰退」…今村佳太、30歳を迎え変化したコンディショニング

年齢を重ね、コンディショニングへの意識を高めている今村[写真]=須田康暉

 チームの主軸を担う今村佳太は、開幕前の7月にアメリカ遠征を経験。海外の強豪選手たちを相手に、強度の高いスクリメージをこなした。

「早い段階から高いレベルを体感できたことで、シーズンインに向けた準備をスムーズに進めることができました。それが開幕から良いコンディションを保てている要因かと思います」

 今村は2026年1月に30歳の誕生日を迎える。自ら認める「選手としてはもう若くない年齢」に差し掛かるなか、食事や睡眠への意識を高めることはもちろん、睡眠前のセルフケアも取り入れているという。「年齢による衰えを感じずにプレーできているのは、そうした日々の決まったルーティンを続けられているからだと思います」。

“現状維持は衰退”を自身のテーマとして掲げる今村は「常に向上心を持って取り組まなければいけない。それはチームも同じ」と力を込める。前所属チーム時代に3度ファイナルの舞台に立ち、日本人エースとして2022-23シーズンの優勝に貢献した実力者はこう続ける。

「今すごく良い状態だからといって満足せず、もっと良くなるためにはどうすればいいかを常に考え続けることが大事。リーグ優勝を決めるような場面では、そうして積み重ねたものが発揮されると信じています」

チームのコンディションを支える「ボディメンテ」…今村のルーティンにも

いつでも摂取できるよう練習場に「ボディメンテ」が備えられている

 好調名古屋Dを陰で支えているのがオフィシャルサプライヤーを務める「ボディメンテ」だ。「ボディメンテ ドリンク」と「ボディメンテ ゼリー」、それぞれが練習場やウェイトルームなどあらゆる場所に設置されており、いつでも摂取できる環境が整う。

 西川ストレングス&コンディショニングコーチが「ボディメンテ」のよさを選手たちへ伝えているようで、「飲んだほうがいいと認識していて、摂取するメリットも理解しています」。今村は「ボディメンテ ドリンク」を毎日1本、継続して飲むことを心掛けているという。

「このチームに来て、ストレングス&コンディショニングコーチの勧めで飲むようになりました。プロ選手は、試合はもちろん移動も多く、全く違う環境に行くことが多いですが、そのような状況でも飲み続けられるよう心掛けています。忘れないために、練習会場に着いたらすぐに飲むのが自分のルーティンになっています」

 ハードな日々を過ごす選手のコンディショニングをサポートする「ボディメンテ」。選手とともに戦う浜中TACらスタッフ陣も日常的に摂取しており、まさにチーム一丸となって戦うための基盤を支えているようだ。

プロを目指す若者へ…今村「チャンスを掴むための準備を、日頃から怠らないで」

 長岡工業高校時代に全国と無縁だった今村は、新潟経営大学2年次に出場した大会でフィジカルの差を痛感。そこからプロを目指すため、“食トレ”とトレーニングに励んだという。「バランスの良い食事と十分な睡眠がカラダ作りの基本です。その上で、今の時代は素晴らしい補食などの栄養食がたくさんあるので、それらを有効に活用してほしいと思います」としつつ、プロ選手を目指す子どもたちへアドバイスを送った。

「ただ、情報を鵜呑みにするのではなく、何が自分に必要なのかを自分で考えて取捨選択することが重要です。そして、何より大事なのは、いつチャンスが訪れてもいいように、常に良いコンディションでい続けること。いつ誰に見られているか分かりませんから。そのチャンスを掴むための準備を、日頃から怠らないでほしいなと思います」

 浜中TACが「まずは1日の食事をしっかりと摂ること。まだ若いからお菓子を食べたり、ジュースを飲んだりしても大丈夫だと思っても、年齢を重ねると影響が出るものです。ボディメンテのような製品をうまく活用して、キャリアを歩んでほしいです」と話せば、「練習はもちろん、コンディショニングも重要で、パフォーマンスに直結します」と説いた西川ストレングス&コンディショニングコーチは「何年もかけて正しいことを積み上げていくのは難しいかもしれませんけど、妥協せずに続けていくことで必ず結果が出ます。我慢強くやっていくのが重要だと思います」と言及した。

「ボディメンテ」とともに飛躍を遂げる名古屋Dがどのような形でシーズンを終えるのか。引き続き、注目が集まる。

取材・文=酒井伸

※大塚製薬と名古屋ダイヤモンドドルフィンズは製品サポート契約を締結しており、大塚製薬が今村佳太選手、浜中謙コーチ、西川潤コーチに依頼し、いただいたコメントを編集して掲載しています。

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