2019.02.15
「第94回天皇杯・第85回皇后杯 全日本バスケットボール選手権大会」男子準決勝、アルバルク東京と千葉ジェッツの試合は大接戦の末に80―79で千葉が勝利し、3年連続の決勝進出を果たした。
先行したのはアキ・チェンバース、富樫勇樹らで連続得点を挙げた千葉。その後も効果的にシュートが沈めて、前半を41-35と6点リードする。
しかし、後半に入ると、馬場雄大、アレックス・カークらを中心にA東京が追撃。それでも5点前後の差を千葉はキープしていたのだが、第4クォーター序盤に追いつかれてしまい、そこからはシーソーゲームの様相に。第4クォーター終盤には3ポイントシュートを入れ合う中、残り57秒にはA東京に4点のリードを与えてしまった。
だが、ここからフリースローとスティールからの速攻で残り30秒には1点差にまで詰めた千葉。その後のA東京のオフェンスをマイケル・パーカーのブロックで防ぐと、そのこぼれ球を拾った千葉が残り0.5秒、バーカーのリバウンドシュートで大逆転劇を演じた。
「出だしから用意してきたディフェンスの激しさを表現できて、いいリズムが作れたと思います。実力が拮抗しているので、20点離れることはないな、接戦になるのはある程度予想しながらやっていました。(残り57秒で)4点離れたけれど、まだ時間はあったので、諦めず、焦らず、一つひとつ集中してプレーしていこうと思ったのですが、それができたと思います」と、千葉の石井講祐は試合を振り返った。
石井はこの試合、A東京の田中大貴をマーク。「相手の得点源に気持ちよくプレーをさせないこと」と、オフェンス力のある田中に対し持ち前のディフェンス力で奮闘した。
さらに、自身の役割について「リバウンドやルーズボールで貢献できれば」と語るように、残り2分を切った緊迫した場面では、田中の背後からボールをティップし、相手のターンオーバーを誘い、また残り37秒では、ボールを保持した馬場に対して、チェンバースがボールをひっかけたところを、そのこぼれ球にすぐさま反応。加えて、A東京のラストプレー、安藤誓哉のシュートをパーカーがブロックした後のボールに飛びついたのも石井だった。この数字に表れない働きは、チームに流れを引き寄せる要因になったといえるだろう。
「フロアバランスやつなぎの部分、全体を見ての声掛けなどを意識しています」と、自身の役割を語る石井。
3連覇へのプレッシャーに対しては、「重荷にしているよりは、みんなも楽しんでできていると思います。3連覇のチャンスは僕らだけなので」と、笑顔を見せる。
「(栃木は)リバウンドが強いチームなので、リバウンドがキーになってくる」と、明日を見据えた石井は、千葉に再び天皇杯を持って帰ると誓って会場を後にした。
文=田島早苗
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