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1月6日、「第93回天皇杯・第84回皇后杯 全日本バスケットボール選手権大会」ファイナルラウンド(男女準々決勝~決勝)が、さいたまスーパーアリーナで行われ、同日の女子準決勝第1試合で、JX-ENEOSサンフラワーズがトヨタ自動車アンテロープスを78-52で破り、11年連続の決勝進出を決めた。
バスケットボールの試合では、先制攻撃に成功した方がそのままペースをつかんで試合を押し切ることが多々ある。この試合ではJX-ENEOSの入りがほぼ完ぺきで、トヨタ自動車を圧倒。その後、JX-ENEOSはリードを保ったまま試合を進め、まさにその典型のような展開となった。
「大事な試合なのはわかっていました。それだけに出だしから集中して試合に入れました」と、JX-ENEOSの渡嘉敷来夢が試合後の記者会見で語った。渡嘉敷自身、オフェンスでは積極的にドライブを仕掛け、気合が入ったディフェンスをティップオフ直後から見せてくれた。この渡嘉敷を筆頭に、JX-ENEOSのメンバーが強い気持ちで試合に臨んだことには理由がある。それは、12月9日のWリーグでの対戦でトヨタ自動車に75-81で敗れたからに他ならない。
「負けたくない気持ちが出たゲーム。やってきたことをやり切れば勝てる相手(トヨタ自動車)。気持ちです」(渡嘉敷)と、第1クォーターでいきなり9-0とリードを奪う。渡嘉敷がドライブでゴールを目指せば、オールコートのゾーンプレスでトヨタ自動車にオフェンスのリズムを作らせない。JX-ENEOSは第1クォーターで24-9と大きくリードを奪った。
「自分たちも気持ちが負けていたわけではないのですが…」と、振り返ったのはトヨタ自動車の大神雄子だが、JX-ENEOSのディフェンスにタフなシュートを強いられ、ボールがリングを弾く。第2クォーターに入り、トヨタ自動車はボールマンへの寄りを激しくするなど、ディフェンスから流れを取り戻そうとするが、クォーターにおける得点をイーブンに戻すのが精いっぱいで、点差を縮めるまでには至らなかった。
第3クォーターには司令塔の吉田亜沙美がリバウンド争いの際に足を痛めてうずくまり、ドキッとさせられる場面もあったが、治療後はコートに戻って確認をしており、明日の決勝には問題はなさそうだ。試合後、吉田はミックスゾーンを通過した際、足を引きずりながらも「大丈夫です」と答えている。
文=入江美紀雄