2019.10.31
船橋アリーナで開催された「B.LEAGUE EARLY CUP 2019 KANTO」。横浜ビー・コルセアーズは14日の宇都宮ブレックス戦、続く15日の川崎ブレイブサンダースとの5位決定戦にも敗れ、2連敗で大会を終えた。
宇都宮戦は77-83、川崎戦では71-76と敗れはしたものの、決して内容が悪いわけではなかった。川崎戦後、ポイントガードの田渡凌も「去年はディフェンスができなくて、平気で100点とか取られしまうチームでした。宇都宮さん、川崎さんもベストメンバーではなかったですけど、オフェンスも完成度の高いチームとやった中で抑えられた部分があったのは進歩だと思います」と、手応えを口にした。
今季の横浜は、通訳兼練習生の澤地サミュエルJr.を含めれば8名の新加入選手を迎えて新たな船出を切り、より一層ディフェンス強化を図る。一方で、バスケットは相手よりも得点を取らなければ勝てない。田渡は、現在のオフェンスに関して正直に言う。「新しい選手が多い中で、誰が積極的にシュートを打っていくのか、誰がボールをコントロールしていくのかは、まだ探っている最中な部分もあります」。
宇都宮戦では田渡を含め5選手が2ケタ得点を記録したが、川崎戦ではジェイソン・ウォッシュバーンがフル出場で30得点と偏りが見られた。
「自分が得点を取ることも、周りを活かしていくプレーももっとしていかなきゃいけないという意識はあります。正直、去年とメンバーが変わって試合の出方も変わってきますし、まだやり慣れていないです。もっと冷静に判断しなきゃいけないことが多くなってくると思います」
田渡自身も試合の中でいつ自分が点を取りにいくのか、司令塔としてコントロールするのかを探っている段階だ。しかし、レギュラーシーズン開幕まで多少の時間もあり、ポジティブに捉えている。
「これから選手間でコミュニケーションを取って詰めていければ、僕の得点も伸びていくだろうし、僕が崩して味方にいいシュートを打たせることもできると思います。あとは決めるべきシュートをしっかりと決める。それができれば、どんなチームともいい試合はできるんじゃないかなと思っています」
2019-20シーズン、田渡はトーマス・ウィスマンヘッドコーチから「新キャプテンはお前だ」と指名された。「元々やる気はあったので、全然戸惑いはなかったです。ポイントガードはそういう仕事するのが基本だとも思っているので、去年からそのつもりでやっていました」と、横浜を引っ張る意欲は十分にある。
「今年は正式にキャプテンになってコート外でも意識はしていますし、試合に出る出ない関係なしに、全員がこのチームの一員だという意識を持ってやってほしいと思っています。コミュニケーションもたくさん取るようにしてますし、先輩方もついてきてくれます。キャプテンは僕ですけど、みんなが意見を言い合えるようなチームにしていきたいです」
「負けていい試合は1試合もない」とも話す26歳の新キャプテンが、これからどんな横浜を作りあげるのかが、とても楽しみだ。
文=小沼克年
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