2020.01.31
2016年からBリーグを取材していて気づいたことがある。開幕から4シーズンが経ち、試合会場に若い女性ファンが増えたことだ。声を上げて応援する人、2階席でお酒やアリーナグルメを満喫しながら観戦する人、いい写真を撮ろうとカメラ片手に選手を追いかける人……。楽しみ方は様々だが、彼女たちはどのようなきっかけでBリーグを知り、いつから観戦に訪れているのか。そんな彼女たちを、『Bリーグ女子』と銘打ち、話を聞くことにした。
■Bリーグ女子とは——。2016年に開幕した男子のプロバスケットボールリーグ『Bリーグ』の女性ファンを意味する語。ファン歴問わずBリーグ全体、または特定の所属チームが好きな女性を指す。略してB女(ビージョ)とも呼ぶ。
連載第7回目は、モデル兼会社員のeriさん。「丸一日休むと逆に疲れる」というアクティブな彼女は、小学4年生でバスケを始め、社会人になった現在もクラブチームでプレーする“バスケ女子”でもある。全国大会に出場した経験も豊富で、大学では関東1部リーグでプレーしたほどの実力者だ。176センチという長身を活かしてモデルに、仕事に、バスケにと忙しい日々を送るeriさんに、Bリーグにのめり込んでいった理由や“観戦時のマイルール”などをうかがった。
インタビュー・写真・文=小沼克年
――eriさんが初めてバスケットの試合を生で観たのはいつ頃ですか?
eri ミニバスを始めた頃なので、小学校4、5年の時です。お父さんが車関係の仕事をしていることもあって、妹といすゞ自動車というチームの試合によく連れていってもらってました。当時はいすゞが全盛期の時代でしたね。
――当時のことで今も印象に残っていることはありますか?
eri いすゞは佐古(賢一/現男子日本代表アシスタントコーチ)さんや高橋マイケルという人気選手がいて、私は子供ながらも「ヒーローみたいですごい!」と思いながら観ていましたね。今、レバンガ北海道でプレーしてる折茂(武彦)さんがトヨタ(自動車アルバルク/現アルバルク東京)にいた時の試合も観戦に行きましたし、佐古さんたちと写真を撮ってもらったことも思い出に残っています。
――羨ましいですね。それなら、Bリーグも開幕した2016年からチェックしていると思います。
eri そうですね、Bリーグも開幕した時から観ています。私は頻繁に観戦に行く方ではないですが、Bリーグになってからは1シーズン10試合くらいのペースで観に行ってますね。行く時は妹だったりバスケ仲間が多くて、急にスケジュールが空いた時は一人観戦したこともあります。
――せっかくなので、eriさんがバスケを始めたきっかけも教えてください。
eri 私、小4で171(センチ)もあったんですよ。
――え!? 男子でもなかなかいないですよね?
eri なので、お母さんの知り合いから「大きいから絶対バスケやった方がいいよ」って言われたんです。6年の時には173、4センチになって、ランドセルの肩掛けの穴が足りなくて親に空けてもらいました。高校はバスケで声がかかって推薦入学だったんですけど、3年間で1センチも伸びなくて……。先生からは「詐欺だ」と冗談交じりで言われましたね(笑)。
――ポジションはずっとセンターですか?
eri そうです。バスケを始めた時から男子みたいに「ワンハンドで打て」と指導をされたので、ツーハンドで打ったことがないんですよ。社会人になってもバスケは続けていて、今は神奈川県の『ABC』というクラブチームに所属しています。
――観戦だけじゃなく、実際にプレーするのもお好きなんですね。Bリーグで好きなチームはありますか?
eri これという特定のチームはなくて、東地区のチームと川崎ブレイブサンダースを中心にチェックしています。今も強豪チーム同士だったり、東地区同士の対決に試合を見に行くことが多いかもしれません。
――その理由は?
eri ディフェンスの強いチームが好きなんですよ。私が学生時代から所属してきたチームは、アグレッシブなディフェンスしてそこから速攻を中心に攻めるチームが多かったので、親近感があるというか。Bリーグだったら宇都宮(ブレックス)、川崎、アルバルク、秋田(ノーザンハピネッツ)とかがディフェンス強いじゃないですか。だから、そういったチームに惹かれちゃうんだと思います。
――推しメンはいますか?
(サンロッカーズ渋谷のマスコットの)サンディー推しですね! 「あんなに動くマスコットいますか?」っていうくらいキレキレのダンスが可愛い。ハーフタイムはちょっとゆっくりしたいけど、サンディーがファンをイジったり、ちょこちょこ動いてるので目が離せないです。SR渋谷の試合に行った時は毎回サンディーと写真を撮ってもらってますし、インスタ(Instagram)のアカウントもお互いフォローし合っています。
――ご自身の中で“観戦時のマイルール”はありますか?
eri 試合中は普通に応援するんですけど、やっぱり自分もバスケをやっている立場なので使えそうなプレーは参考にしています。
――もう少し具体的に教えてください。
eri 特に意識してるわけではないですけど、バスケ仲間と一緒の時は「今のプレーいいね」とか言いながら観ちゃってますね。今は試合が終わっても動画でチェックできるので、気になったプレーを確認して真似できそうならクラブチームで取り入れています。
――そういう観戦の仕方もあるんですね。eriさんはいつから現在のクラブチームに所属していますか?
eri 私が『ABC』に入ったのは2年前ですね。本当は1年で辞めようと思っていたんですけど、去年、全国大会ががかる試合で負けてしまって……。その試合は前半は20点差くらいで勝っていたにも関わらず、そこからひっくり返されてしまったので不完全燃焼でした。なので、「このままじゃ終われない」と思って今シーズンも活動することにしました。
――今年は“リベンジの年”なんですね。
eri はい。とりあえず今年も神奈川県で優勝することができて、今週末に宇都宮市内で行われる関東大会(第2回全日本社会人選手権大会関東ブロック予選)に出場します! 全国大会に行けるかどうかが決まる大事な大会なので、2月1日、2日はBリーグ観戦もいいですが私たちの応援にきていただけるととっても嬉しいです!!
――現地には行けませんが私も応援しています! その他にはありますか?
eri あと、これはマイルールというか個人的なことなんですけど……。
――何でしょうか?
eri 私のインスタのフォロワーさんはバスケ好きの方が多くて、ダイレクトメッセージで「試合会場でeriさんのこと見ました!」とか「見かけたけど声かけられなかったです」みたいなやり取りがあるんですよ。もちろん嬉しい気持ちはあるんですけど、後から言われると「私、変なことしてなかったかな!?」とか思ってしまうので、会場で直接声かけてくれた方が嬉しいです(笑)。私はよく喋る方なので、気軽に声かけてください!
――ありがとうございます(笑)。これでフォロワーさんにも伝わったと思います。小学生の時からバスケ観戦に訪れているeriさんから見て、現在Bリーグの盛り上がりはどう感じていますか?
eri 素直に嬉しいですね。私が子供の頃は、ファンよりも各チームの関係者さんの方が試合観戦に来ている印象でした。だけど、今はBリーグになったことで昔から応援しているファンから若い方までいるので「年齢層の幅が広いな」と感じています。私たちが座っている隣に若いカップルがデートで試合観戦していたり、、バスケを知らないフォロワーさんからも「行ってみたい」とコメントをもらうこともあって、そういう人たちがこれからも増えてほしいと思っています。
――4年目のBリーグも後半戦に差し掛かりました。スバリ、今季のBリーグチャンピオンはどのチームだと思いますか?
eri え!? どこだろう? 川崎はずっと中地区首位ですけど、今はケガ人が多いですよね。でも、そういう逆境を乗り越えて優勝してほしいなっていう気持ちはあります。サンディーのいるSR渋谷も天皇杯で優勝しましたし、今シーズンは選手を入れ替えてディフェンスもすごいので注目してます。あと、昨シーズンのアルバルクみたいにワイルドカードから優勝チームが出ても面白いですよね。とにかくこれからの後半戦もめちゃくちゃ楽しみです!(笑)
――後半戦はますます白熱した試合が繰り広げられそうですね。最後に、Bリーグファンへメッセージをお願いします。
eri B1、B2含め全国にはたくさんのチームがあります。地元チームやカッコいい選手を探して応援するのもよし、私のようにバスケを勉強しながら観戦するのもよし。初心者でもいろんな楽しみ方ができるのがBリーグ観戦のいいところだと思うので、皆さん一緒に応援しましょう!
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