2023.07.13
Bリーグは7月11日、練習生やチームスタッフについての規約を理事会後のメディアブリーフィングにて発表した。
練習生の規定を新設。肩書きを問わず、プロ選手やアマチュア選手のいずれも該当しない者に対しては、報酬支払いのほか、旅行費や治療費の実費相当分を超える手当の支払いなどが認められない。Bリーグの島田慎二チェアマンは練習生として活動するにあたって「必要最低限」の支給にするべきと話し、報酬として誤解されるような支払いを禁止することを説明した。
チームスタッフについては2023-24シーズンから登録切り替え制限を設け、チームスタッフとしてBリーグに登録された者は同一シーズンに選手として登録できない。直近のシーズンでもチームスタッフが外国籍選手の離脱に伴って選手登録され、コートに立つケースもあった。島田チェアマンは「事実上、もう1人の外国籍選手を抱えている」などといったファンの声を汲み取り、チームスタッフの選手登録禁止を決めた。
リーグとして「外国籍選手の登録を3名から4名に変更すること」を提案してきたというが、円安が進み、外国籍選手の費用負担増加などが議論され、2023-24シーズンは昨シーズン同様に3名登録のままで開幕することになった。2024-25シーズンからの変更に向けて、再び検討していくようだ。
ただ、「チームスタッフとしてBリーグに登録された者」が切り替え制限の対象となるため、クラブがリーグに登録していなければ選手登録できてしまう。島田チェアマンは現状の課題、今後の対策について、次のようにコメントした。
「チームスタッフとしての登録をBリーグにしていなければ、事実上は選手登録できてしまうことが起こってしまいます。実際に今シーズンもそういったことが起こっています。ただ、該当クラブはうまいことやろうとしていたより、もともとそういった(リーグ登録しない)話で進んでいたこともあり、やむを得ないことです。今後の対策としては一旦これ(今回の切り替え制限)をやりますが、今後はチームスタッフの登録切り替えではなく、チームスタッフとして契約した者すべてがそのシーズンに選手登録できないようにすることによって、カバーしていこうと検討しています。もう1つは外国籍選手の登録を1人増やすことで解決していくことも模索していきます」
サポートコーチ兼練習生としての加入が発表された例もあるが、島田チェアマンは「チームスタッフとして登録しているのであれば(シーズン中の選手登録を)認めません。ただ、契約と登録は別物」と話し、リーグに登録していない場合は選手登録が認められる。
新設された練習生規定(第48条)は以下のとおり。
■第48条[選手でない者の取扱い]
(1)Bクラブは、練習生等肩書の如何を問わず、Bクラブに所属するプロ選手またはアマチュア選手のいずれにも該当しない者に関し、以下の取扱いを行ってはならない。ただし、第1号および第4号の規定は、当該Bクラブのユースチームの選手については適用しない。
①当該者が自クラブに所属する選手である、または所属する選手であると認識されるおそれのある内容での対外的発表
②選手としての活動に対する報酬の支払い
③練習参加のための物品の支給、旅行費、練習参加による負傷時の治療費の実費相当分を超える手当の支払い
④当該者の協会への選手登録
(2)いかなるクラブも、前項の者と選手契約交渉を行うにあたり、当該者が所属するクラブへの事前通知および当該クラブの承諾を要しない。
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