2016.12.23

昭和学院が20点差の快勝スタート、エースの赤穂が27得点15リバウンドでチームをけん引

184センチの長身だけでなく、走力や鋭さも兼ね備える昭和学院の赤穂ひまわり
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 JX-ENEOSウインターカップ2016が開幕し、男女各50校が高校バスケットボールの頂点を目指す激戦の火ぶたが切って落とされた。1回戦Bコートには、千葉県代表で9年連続39回目の出場となる昭和学院高校(千葉県)が登場。徳島県代表で、4年連続7回目の出場になる県立富岡東高校と対戦した。

 昭和学院は昨年大会3位で、2012年の第43回大会から4年連続でベスト4入りを果たす強豪校だ。エースは昨年大会で大会ベスト5にも選出された赤穂ひまわり。今大会屈指のオールラウンダーで、184センチの長身ながら、走力があり、切れ味鋭いカットインや、正確なジャンプショットを武器とする。双子の弟雷太も今大会に船橋市立船橋高校の一員として出場、2つ上の姉さくらもWJBLデンソーアイリスで活躍するバスケットボールサラブレッドでもある。

 試合は、エース赤穂が、ゴール下でファウルを受け、フリースローを1本沈めて先制。序盤は、鈴木親光コーチが「緊張からか重かった」と語ったように、富岡東のキャプテン花田沙耶を中心とした粘り強いゲーム運びに苦戦したが、厳しいディフェンスで相手のトラベリングを続けざまに誘発し、ペースを一気に握る。この流れの中、赤穂がゴール下で次々と得点を重ね、第1ピリオドを25-8とリードして終了。

 続く第2ピリオドは、鈴木コーチが「こういう会場で他の選手にも経験をさせたかったが、選手を入れ替えて流れを持って行かれた」と試合後の課題として挙げたように、赤穂をベンチに下げたところで、チームは一気にペースダウン。徐々にリズムを失うと、富岡東の花田、158センチの小柄ながら積極的にゴールへ向かう林弥由に連続ゴールを許し、山本あかねに3ポイントを決められると一時は8点差に。昭和学院はターンオーバーを頻発し、第1ピリオドで作ったリードを一気に詰められたが、第2ピリオド終盤でスタートのメンバーと交代し、赤穂のフリースローでようやく得点。前半戦を35-25で折り返した。

 第2ピリオドにリズムを失った昭和学院だったが、後半戦に入り、エース赤穂が違いを見せつけ、次々に得点を重ねる。オールコートマンツーマンで必死に食いさがる富岡東をうまくいなすと、徐々に得点差を広げに掛かり、その後も危なげない試合運びを展開。試合を決定付けると、第4ピリオド残り2分20秒で、5人を同時に交代させて、ベンチメンバーに経験を積ませる機会を作る。

 ベンチメンバーも、粗さは目立つものの期待に応えてよく走り、最後まで粘る富岡東を72-52で下した。赤穂は終わってみれば、30分の出場で、27得点15リバウンドの“ダブルダブル”。エースの名に恥じない活躍でチームをけん引した。昭和学院は明日の2回戦で福島県代表県立郡山商業高校との対戦へ臨む。

文=村上成